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『今までどんだけ我慢してきたと思ってんだ…』
「ババアって…どんだけ悪い子に育ったか教えてくれよ」
「如月がババアっつったぞ」
「やべぇ」
視線グサグサ刺さるから皆でこっち見ないで！！なんかこの前もこんなのあった気がするけど！？
『抵抗出来る位には育ったで？祖母さんが“強制的”に個性を掘り起こしてくれたお蔭で勝てる気だってする』
「“強制的”…！？」
『……ちゃんと多個性なんだけどね』
「多個性って地道に掘り起こすんじゃ…」
『俺は強制的。でも強制的にやると超痛いんだよね〜、今回なんて記憶すら吹っ飛んだし』
「……ッ！！」
あと1分。あと1分ここに留まらせる。それが出来たら来てくれるはず…
『俺が多個性だって知ってからコイツは俺を研究し始めた。何をやっても止めない、止めようとしても止まらない。苦しみが続くだけ』
「そんなの…」
『まっ、それも今日で終わりだし？そろそろお迎えが来てくれるんじゃないかな』
「お迎え？ ……は、」
ひらり、ひらりと赤い羽が宙を舞う。地面に影が差し、1人の男が下りてきた。
『わざわざありがとうございます、“ホークス”さん』
「大丈夫大丈夫。こっちこそ連絡ありがとうね」
「「「ホッ……！？」」」
そう、あの時スマホをいじったのはホークスさんを呼ぶためだった。
〜回想〜
「如月。そう言えば伝言があってだな」
『伝言？誰からですか？』
「ホークスからだ」
『！？ ホークスってあの…！！』
「あのホークスだ。本人が如月に電話番号を伝えてくれと頼んできてな。メモしてある」
『え、え、でもなんで俺に…』
「ネットニュース。」
『あ』
「ニュース見て危険を察知したらしい。その敵をちょうど追跡中だったから気になったんだろう」
『……出来たらお礼言っといてもらえますか、ありがとうございますって』
「分かった」
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作者名：希 | 作成日時：2021年9月13日 13時
