総統室 ３話 ページ3
彼が亡くなってから１週間が経った
私は久しぶりに引き篭もっていた部屋から出た
新鮮な外の空気は、酷く冷たく感じる
コツ、コツ、という靴の音も怖いくらい響く
私が知る限り、城内ではいつもの笑い声は聞こえていない
そう、"あの日"から
ゆっくりと歩いていたが、思ったよりも早く
目的地に着いた
懐かしむようにそっと、その部屋の扉を開けた
落ち着いた色で構成されているその部屋は、
彼の総統室"だった"部屋だ
国はトップという存在がいないと成り立たない
つまり、総統がいないと国として成り立たないということだ
そして、この国もそう
彼が亡くなった今、次の総統を選ばなくてはならない
その為、この部屋の片付けをしなければならなかった
勿論、反対する人もいた
だが、過去にばかり囚われていては駄目だ、
という兄さんの言葉があり、結果、私が総統室の片付けをすることになったのだ
しかし、片付けとは名ばかりで、要は"遺品整理"だ
私は一度は断ったのだが、兄さんが「Aに整理してもらいたいとグルッペンも思ってる筈だ」と言われた
その一言で遺品整理をすることになった私は
とても扱いやすい性格だと我ながら思う
それから30分程、黙々と片付けをしていたが、
とある木箱に目が止まった
『凄い立派な木箱だなぁ...。グルッペンこんなの持ってたっけ？』
疑問を抱くと共に、好奇心からか開けようとした
しかし、鍵が掛かっていた
『厳重だな....。どこかに鍵は無いかなぁ〜、ん？』
偶然、とはまさにこのことだろう
たまたま目に入った写真立ての後ろ側に鍵が
くっついていた
『全く。厳重なんだか危機感ないんだか』
半ば呆れながらも木箱の鍵穴に差し込む
カチャ、という小さな音をたて、木箱が開いた
中には＿＿＿＿＿＿
________一通の宛名のない手紙が入っていた
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脅威 - 号泣してしまいました 面白かったです これからも頑張ってください 応援してます‼ (2021年11月8日 0時) (
レス) @page18 id: ad180dbb32 (このIDを非表示/違反報告)
笹だんご(プロフ) - チャコさん» こちらこそありがとうございます！本当にコメントもらえるだけで嬉しいです...！ (2021年11月6日 20時) (レス) id: f3cbb48644 (このIDを非表示/違反報告)
チャコ - これは感動しますねー。泣きますわ、、 ありがとうございます。 (2021年11月6日 20時) (レス) id: db343170a3 (このIDを非表示/違反報告)
笹だんご(プロフ) - ども！さん» コメントありがとうございます！こんな優しいコメントもらったら泣く.....あれ？目から塩水が.......(語彙力なくてスミマセン) (2021年11月6日 19時) (レス) id: f3cbb48644 (このIDを非表示/違反報告)
ども！ - めっちゃ感動、ストーリーおもしろいです！書いてくれてありがとうございます！ (2021年11月6日 11時) (レス) @page18 id: 452bc10193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：笹だんご | 作成日時：2021年10月31日 21時
