永遠の眠り １１話 ページ11
焦点が定まらない手で、内ポケットから小さな鍵を取り出す
『これ、を.....』
私を支えるグルッペンの手にそれを握らせる
グル「A、」
想いを伝えるなら今だ
今、私は
『わた、し、ね、グルッ、ペンの、こと』
________好き、愛してる
掠れて、声として聞こえているか分からなかった
けれど、グルッペンが私を優しく抱き寄せる
グル「A、俺もお前が好きだ、愛してる」
そんな悲しそうな、泣きそうな声で言わないでよ
涙で濡れるグルッペンの頬に、綺麗な方の手を
添える
ねぇ、グルッペン________
『________わらっ、て』
グル「っ！」
バタバタと足音が聴こえたと思ったら、バン、と乱暴に扉が開かれる
ペ神「A！」
ダメだよペ神
私はもう死んじゃうんだから医療道具なんて
勿体無いよ
他にもっと、使うべき人達がいるんだから
衰弱していっているからか、声すら出せなくなっていた
首をゆっくりと横に振ると、意図が分かったのか、ペ神は出しかけた医療道具を床に置いて
インカムで誰かと話している
恐らく、城下町に見回りに行っているシャオロンとコネシマだろう
グル「ペ神！早くAを、「もう手遅れだよ」っ、ペ神！」
グルッペンが空いている方の手でペ神の胸ぐらを掴みかける
ペ神「もう、間に合わない。Aちゃんも
分かってる。だから今、最期のお別れを言わなくちゃ」
雑面で表情は見えないが、ペ神の声は震えていた
数分すると、目も開けられなくなって、聴覚
のみが頼りになった
その間に続々と幹部達が集まって、泣きながら私に声をかけてくれる
その時にやっと、理解した
私は恵まれている、と
私が死ぬ時に涙を流して悲しんでくれる人がいるということ
それがどれだけ嬉しくて、悲しくて、恵まれていることだと
そして、私は________
_________永遠の眠りについた
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脅威 - 号泣してしまいました 面白かったです これからも頑張ってください 応援してます‼ (2021年11月8日 0時) (
レス) @page18 id: ad180dbb32 (このIDを非表示/違反報告)
笹だんご(プロフ) - チャコさん» こちらこそありがとうございます！本当にコメントもらえるだけで嬉しいです...！ (2021年11月6日 20時) (レス) id: f3cbb48644 (このIDを非表示/違反報告)
チャコ - これは感動しますねー。泣きますわ、、 ありがとうございます。 (2021年11月6日 20時) (レス) id: db343170a3 (このIDを非表示/違反報告)
笹だんご(プロフ) - ども！さん» コメントありがとうございます！こんな優しいコメントもらったら泣く.....あれ？目から塩水が.......(語彙力なくてスミマセン) (2021年11月6日 19時) (レス) id: f3cbb48644 (このIDを非表示/違反報告)
ども！ - めっちゃ感動、ストーリーおもしろいです！書いてくれてありがとうございます！ (2021年11月6日 11時) (レス) @page18 id: 452bc10193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：笹だんご | 作成日時：2021年10月31日 21時
