17話 時を止めて、逃げ出したい─── ページ19
アルカはレイピアをかまえると、いきなり襲いかかってきたが、見事にグミアの結界でそれは食い止めた。
「なぜそこまでして、私たちを邪魔しようとするのだ。」
アルカは鼻を鳴らした。
「ふふっ…。あんたたちがいたら世界の頂点には立てないもの。」
「頂点なんかには立たせない。」
アルカはいきなり方向転換をしてネルビスに襲いかかった。
ネルビスは側にあった大剣をかまえようとしたが、大剣のあまりの重さにそれは出来なかった。
アルカとネルビスの距離が3mをきって、ネルビスが斬られそうになる。
グミアも必死に食い止めようとするが、間に合わない。
ハミカは弓をかまえているが、あんなにアルカが速くては射抜くことは難しい。
私は丸腰だった。
此処に来る最中に
短剣を忘れてしまったのだ…
こんなことになるなら忘れなければ良かった。
『いやあぁぁっ!ネルビス────っ!』
間に合わない…
ごめんなさい
ごめんなさい…
【ズブっ】
という分厚いものに
何かが突き刺さる音。
怖くて瞑っていた瞼を開くと、ネルビスがうずくまっていた。
アルカは頬に飛び散ったネルビスの血を舐めると、私を睨んだ。
「さっきからうるさいのよ…。運命を定める緑の娘なんて…か弱くて使いものにもならない。」
アルカは私に飛びかかった。
嗚呼、私もネルビスみたいに──
もっと強くなりたかった
もうダメだ。と瞼を閉じ運命に身を委ねた。
───その時、
3秒、4秒、10秒たっても何も起きない。
私は瞼を開いた。
そこでは──
音が無く
時間が止まっていた。
アルカは宙で止まっていた。
『──な、なにが起きてるの…よ…』
私は必死に逃げた。
アルカの裏まで回って
ネルビスが使おうとした大剣をかまえて
──時よ
動け──
そう願った。
18話 誰かのせいでみんなに迷惑が。ただ…臆病で…→←16話 語られた神話。語られた真実。
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笹原楓 - 面白いけど、ルカの扱いひどいと思います。ルカ、かわいそうだし、だれかと、恋仲にんあたらなーって。特に、がくぽとか (2016年5月12日 20時) (レス) id: 972dfa3b83 (このIDを非表示/違反報告)
健音モモカ(プロフ) - 南原龍児さん» (-^〇^-) (2012年8月2日 18時) (携帯から) (レス) id: 824d58baa7 (このIDを非表示/違反報告)
健音モモカ(プロフ) - 南原龍児さん» 顔文字可愛いよ(笑) (2012年8月2日 17時) (携帯から) (レス) id: 824d58baa7 (このIDを非表示/違反報告)
健音モモカ(プロフ) - 今木…どうかしたの…? (2012年7月30日 23時) (携帯から) (レス) id: 824d58baa7 (このIDを非表示/違反報告)
今木 - 健音モモカさん» そうか…ならいいんだ。 (2012年7月30日 20時) (レス) id: 6acdf23370 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:健音モモカ | 作成日時:2012年7月16日 19時