お兄ちゃんと妹 4 【白布賢二郎】

お兄ちゃんと視線 ページ34

　
　
　
　
｢…………。｣




｢…あの、なにか？｣




｢いやーべつに？｣




｢そうですか｣




｢………。｣




｢(……すごい見てくる)｣






朝食の時間は比較的に静かだ




眠たい人や頭が起ききってない人が多いから




もちろん私も覚醒しきってはない




でも目の前のこと人は凄い覚醒しまくっている




それはもうギンギンな目で見つめてくる






｢天童さん、私になにかついてます？｣




｢んー、ついてはないけど、Aちゃんに聞きたいことあるんだよねぇ｣




｢…また賢二郎が好きとかどうって話ですか｣




｢大当たり〜｣






ずっと前のインハイ予選




初めて天童さんに｢賢二郎のことスキでしょ｣と言われた




多分ライクじゃなくてラブの方




混乱したし普通にありえないと思う反面




何故か心にスっと収まるものがあった




癪ではあるけれど




賢二郎にキュン的な感情も抱いたことないと言いきれない




心当たりがない訳でもないのは確かだ




でも兄にそんな気持ち抱くわけが無いという先入観で




あれ以来ずっと否定して忘れようとしてきた




でもそれもどうやら今日までのようだった




天童さんは朝ごはんのスクランブルエッグを食べながら




まるで「なんで野菜嫌いなの？」みたいに質問してきた
　
　
　
　
　

お兄ちゃんといつまで→←お兄ちゃんと朝

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す