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7話 ページ8

「【羅生門『叢(ムラクモ)』】ーーー!」




今まさに、二つの異能がぶつかろうとしている


私は如何しているか?

路地の奥の方で立っているだけ


なぜ止めようとしないかというと…


太「はぁーい、そこまでー」




間延びした声が響き、虎と羅生門が消えていった



そう、此の人が止めてくれるから


やっぱりちゃんと来たね



「貴方探偵社の……!何故ここに」




「美人さんの行動が気になっちゃう質でね。こっそり聞かせて貰ってた」




と太宰がヘッドホンと盗聴器をヒラヒラと見せながら云った



一応言うけれど、あれ犯罪ですよね。はい



「っ!では最初から、私の計画を見抜いて…」



動揺と焦り、更に怒りも入り混じっているような樋口さん



「そゆこと。…ほらほら起きなさい、敦君。負ぶって帰るの厭だよ私」


一人ぐらい負ぶってあげようよ



「う……」




太宰が倒れている中島君をペチッと軽く叩いた


如何やら見た感じ怪我はしていないようだね




「ま、待ちなさい!生きて帰す訳には…」




チャキッと銃を向けられる


撃たれたら死ねるかな…とでも思っているのだろうか、彼は




「くく……くくく……っ。止めろ樋口、お前では勝てぬ」




「芥川先輩!でも!」




「太宰さん。今回は退きましょう。しかし、人虎の首は必ず僕らマフィアが頂く」




「なんで?」とキョトンと太宰は首をかしげた


分かってるだろうそんなことぐらい…




「簡単な事。その人虎には……闇市で七十億の懸賞金が懸かっている裏社会を牛耳って余りある額だ」




「へえ!それは景気の良い話だね!」




な、七十億……チラリと寝ている中島君を見る。


人虎…そう謂えば噂でそんな事聞いたな




「探偵社には孰れまた伺います。その時、素直に七十億を渡すなら善し。渡さぬなら……」




「戦争かい?探偵社と?良いねぇ…元気で……………………やってみ給えよ…やれるものなら」




スゥと太宰の周りの空気の温度が下がった気がした



相変わらずそういう所は変わっていないようだ




「零細探偵社ごときが!我らはこの町の暗部そのもの!我らに逆らって生き残った者などいないのだぞ!」


と啖呵を切る樋口さん。でも…


太「知ってるよ。その位」


余裕で太宰に返される



「然り。外の誰より貴方はそれを悉知している…………元マフィアの太宰さん」




太宰口の元が緩く弧をえがいた


さて、そろそろ私に話が飛んでくるかな



と思った刹那。

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木城時雨(プロフ) - 白鳥舞桜さん» コメントありがとうございます☆頑張りますね♪ (2017年8月8日 21時) (レス) id: 78e95bfa71 (このIDを非表示/違反報告)
白鳥舞桜(プロフ) - 題名に吹きましたww夢主ちゃんカッコいいっすね頑張って♪ (2017年8月8日 17時) (レス) id: 12bed5002a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木城時雨 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年8月7日 23時

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