私は稀有な異能の子 ＊2＊【文スト】太宰治

戦 ページ18

中｢おいおイ、嘘だろ……｣


｢さあ信者共よ、我を崇めよ！｣


すると信者達は跪き、祈りを捧げ始めた。

僕達も呆気に取られ、動くことが出来ない。


与｢…… はっ、何をしているンだい！
今のうちだよ！！｣


与謝野さんの声で我に返る。
祈りを捧げている人達の背後に回り込み
気を失わせていく。

バタリバタリとまた1人倒れ続け、
白装束の者達を皆気絶させることができた。


与｢おイ！あンたら、大丈夫かい？？｣


与謝野さんが急いで銀さんと樋口さんの
救出に向かった。

その間に僕らは駆けてAがいる
台座のすぐ側へと行った。


独｢おい、A！どうした！？｣

｢……｣

敦｢A！？ねえ、Aってば！！！｣

｢我の信者共はどれだけ役に立たないのだ｣

全｢！？｣

｢我はもうAなどではない、
燗華凌神だ。｣


するとAが8本の手を僕達へと向ける。


｢散れ｣


その言葉と共に僕達は後ろへ吹き飛んだ。


敦｢うわぁぁぁ！？｣


なんとか空中で体勢を立て直し、
上手く着地する。

顔をあげAの方を見ると
異能力無効化の太宰さんだけ、A
の前に立ったままであった。





〜No side〜



異能力でAは集ってきた奴らを
皆吹き飛ばしたつもり……だった。


｢ほう、お主、異能力が効かぬのか｣

太｢Aなら私の異能力のことを
知っているはずだけれど｣

｢我はお前の事など知らぬ。邪魔するな｣


すると礼拝堂の脇から
不気味な笑い声が聞こえてきた。


？｢ケケケケケ……｣

敦｢！ お、お前は……！｣

お｢可哀想に、もう覚えてないとは……｣

独｢貴様、Aに何をした！！！｣


すると女性は嬉しそうな顔をしながら
こう言った。


お｢私の異能力は触れた相手を
洗脳できる能力。ケケ、Aが
抵抗するもんだからねぇ、少し頭の中を
弄らせてもらったのさぁ｣

中｢手前…！！｣

太｢中也、熱くなるな。私がAに
触れればいいだけの話だ。｣

谷｢お願いします、太宰さん……！｣


太宰がAに触れる。
しかし何も起こらない。


太｢！？｣

｢愚かな奴らめ、我は相手の異能力を
無効化する能力を使ったのだ。｣

太｢……そしたら相殺されて、何も
効かないってことかい？｣

｢嗚呼｣


ニヤリと笑うA。
刹那、Aが手を横に伸ばし、
再び中島達に手をかざした。


太｢皆！逃げろ！！！｣


太宰がそう叫ぶや否や、
横の壁がガラガラと崩れる。


芥｢くっ……！｣

敦｢うわぁ！？｣

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