私は稀有な異能の子 ＊2＊【文スト】太宰治

助け ページ8

〜Aside〜



｢ん…… あれ？｣


目を覚ますと知らない部屋にいた。

何回目だよ目を覚ますの( ˙-˙ )

しかしそんなことを言っている暇は
無さそうである。

私はキングサイズのベッドの上で
寝ていた。
目に飛び込んできたのは豪華絢爛な部屋。

気がつけば身に付けている衣服も
変わっている。


｢なんなの……これ…………｣


私が驚きを隠せずに呆然としていると、
金縁のドアからコンコンと
ノックの音が聞こえた。


｢え？……あ、はい｣


誰かも分からないのに、勝手に返事を
してしまう。


？｢ごめん下さいネ。失礼するヨ。｣

｢……誰ですか？｣


部屋に入ってきたのは20代前半の若めな男。


？｢俺の声、覚えてなイ？｣

｢……！まさか、私たちを襲撃した……｣

燗1｢襲撃なんて恐ろしい事したのハ
そちらでしョ？俺たちは囚われの神ヲ
助け出しただケ。｣

｢何を言っているのか全然分からない……！
元いた場所に帰してよ！｣


今にも泣きそうになりながらそいつに
向かって叫ぶと、気味の悪い、あの
変な笑い声を交えながら言ってきた。


燗1｢ケケケ……今もうここは日本じゃなイ｣

｢は……？｣

燗1｢もう既に海の上。君ら日本人の
言葉で言うと日本海という海の上サ。｣


急いでベッドから飛び上がり、
窓の外を見ると、どこまでも続く水平線が
見えていた。


｢そ、そんな、冗談も大概にしてよ！｣

燗1｢冗談じゃないヨ？君には我らの
聖地へと赴いて貰わなくちゃ
行けないからネ｣

｢……｣


ショックで言葉が出ない。
日本ならまだしも、海外に行ってしまったら
武装探偵社でも手の施しようが……


｢…助けて……太宰さん……｣


ん？なんで今私、太宰さんに
助けを求めたんだろう。


燗1｢太宰…？嗚呼、俺と闘った相手だナ｣


キッとそいつを睨む。
するとそいつはゆっくりと私に
近づいてきた。


｢いや！来ないで！｣


燗1｢燗華凌御殿に連れていく前に
俺が頂いてもいいんだがナ｣


怖い怖い怖い！

声も上げることが出来ず、
ひたすら縮み上がる私に触れようと
男が手を伸ばす。

その時だった。
部屋の扉がコンコンとノックされる。

私の返事を聞かずに、
部屋へと入ってきたのは……

おばちゃんであった。


｢お、おばちゃん！助けて！｣

お｢仮神に傷を付けるんじゃないよ｣

燗1｢創成士様の仰せの通り二｣


た、助けてくれたの…？


お｢ごめんね、A｣


え……？
静かに私は目を閉じた。

望→←嫌

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