検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:3,028 hit

悪魔に愛されるということ ページ18

春。桜がぽつぽつと咲き始めた。

久しぶりに夢ノ咲の制服に袖を通して電車に乗った。
夢ノ咲の生徒であろうか緊張した面持ちの子たちが少しブカブカの制服を纏っている。

その子達の後をつけるように夢ノ咲の校門に足を踏み入れた。入学式から約1週間経ったらしいが赤いネクタイをしめた生徒は出来たばかりの友達に話しかけたりしている。なんとも微笑ましい光景。

だがそれはアイドル科に近づくにつれ見れなくなっていく。
善良な生徒のほとんどが他の学科らしい。
赤いタイを緩めだらしない生徒が見受けられる。
そして相変わらずゴミだらけ。
変わんないものだなと思い校舎に足を踏み入れた。

ザッと校舎を見たが去年とそう変わらず。
そうだ、新入生の教室を覗いてみよう。
一年生の教室をドアの窓からそっと覗くと、真面目に授業受ける生徒とゲームと菓子を持ち寄り床に座り込むやつがいた。新入生にしてはあまりにも酷すぎる現状。こわ〜い先輩から「一年のくせにいきってんじゃねぇぞ」って怒られないのか?

そっとアイドル科の校舎から抜け出して音楽科へと向かった。
ゴミ1つ落ちていない素晴らしい校舎。いや、ゴミが落ちていることがおかしいのか。
この調子で演劇科や普通科を見回ったがアイドル科を除けば平凡な学院だ。

校門で待ち合わせをする人の真似をして帰宅する生徒に聞き耳をたてた。
「アイドル科の一年が早速ウチをナンパしてきてムカついたんだけど」「はぁ?なにそれー」

「ねぇ、ちょっと怖いよねアイドル科って。不良しかいない感じしない?」「うん、実はこの前カツアゲしてるとこ見ちゃって...」「アイドル科?」「多分」

「俺のクラスの一年がさぁアイドル科にビビりまくっててよぉ」「あー、最初に受ける制裁な」「慣れだ慣れ」

やはりいい噂は聞かない。アイドルがカツアゲしていいるとか末期だ。このままでは夢ノ咲学院が終わる。

ひとまず自宅へ帰るか。

『お前さんたちの子、カツアゲされてるらしいぞい。
───ああ、なるべく対処はしてやろう。しかし、その為の何か黙らせる武器が欲しくてな。武器といっても物騒なものでなくともよい。

────完全では無いと言ったはずだ。妾に任せたのはお主らの方だ。あまり手は抜かぬが。
頼んだ』

リムジンの窓からスマホに目を移し電話を切る。
「まるで悪の権化のような話をしていらっしゃる」
運転をしている高橋がそう言った。

『はは、まあな』
「まぁなじゃねぇですよ厨二病」
『いきなり口悪いな』

悪魔に愛されるということ→←悪魔に愛されるということ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.7/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
設定タグ:あんスタ! , あんさんぶるスターズ! , あんスタ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:どこぞの二次元オタク | 作成日時:2020年2月12日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。