悪魔に愛されるということ ページ11
『かなりデカい校舎だな』
「そうそう、アイドル科が一番校舎がデカいんだよ」
「その他は知らねー」
アイドル科の校舎に入るとさらに汚くなった。あちこちゴミだらけ。
『ねぇ、なんでこんなにゴミだらけなんだ？』
「掃除とか面倒じゃん？誰もやんないんだよ」
1人の男子が落ちてる空き缶を蹴った。
ギャハハって笑ってサッカーしてる奴もいる。
『先生が怒ったりしないんだ？』
「まぁなー。あいつらやる気ないから」
「教師なのにやる気ないとかヤバいよな(笑)
橋元なんか毎回自習なんだぜ？」
「ヤッバ」
男子達はやる気のない教師たちの話を続けた。
この現状は教師のせい？
校舎の至る所にいる男子学生たちは私をチラチラみて興味なさげにスマホに目線をうつしなおす。
私も同じ目線でゴミをみた。
『授業は？』
「ん？」
『授業の内容はどんな感じなんだ？』
「そんなの忘れたわ(笑)
誰も真面目に授業なんか受けてないし」
『誰も？1人もいないのか』
「大真面目くんとかはちゃんと受けてるよな？」
「ああ、数人しか見たことないわ俺」
『貴方達は勉強しなくていいのか』
「アイドルなんて勉強しなくてもなれるから
歌って踊るだけだし」
「真面目に勉強する奴の気がしれねぇ」
『そうだな』
男子達に質問するように情報を聞き出した。
お礼に奢らせてあげることにした。
お礼にってのも変だけど。
カフェで男子達の話に付き合ってあげる。
「名前聞くの忘れてた、名前は？」
「俺、山崎でこいつ寺田なよろしく〜」
『私は月城千尋だ』
あえて前の世界の名前で自己紹介した。何故と聞かれたらなんとなく、だ。
「へ〜千尋ってい....」
いきなり男子の体が硬直した。
「う、うす」
「あ....朔間零...じゃ....ん....
久しぶり...だな....？」
零「おー、久しぶり
ところでお前...Aって名前じゃねぇの！？
誰だよ月城千尋、って」
不思議そうに覗いてきたのは黒髪の男だ。
誰だったか...顔は覚えてるが名前を忘れてしまった
『私はAだ。月城千尋は前の世界の私の名前なんだなぁ』
零「まだ前の世界のこと話してんのかよ」
黒髪はどっかりと私の隣の席に座りコーヒーを頼んだ。
零「A、俺様の名前忘れてんだろ」
『うん、顔は覚えてるんだけどな...』
零は膨れっ面をして俺様の名前教えてやんねぇと呟いた。
『分かってる。さくらレオだろ？田中がそう言ってた』
私は向かい席に座っている男子学生を指さした。
「俺、山崎」
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作者名：どこぞの二次元オタク | 作成日時：2020年2月12日 9時
