♯2 神様のごとし ページ2
「ん〜…」
目をこすりながら起き上がる。
原稿と格闘した後、どうやら疲れて寝てしまったようだ
今…何時だろう、と部屋の時計を見る…が。
…時計がない。
否、ここは………？
年代物のソファに、上品な明かりを灯す照明。
こんな高そうな…ゴホンゴホン…
…こんな美しい家具が私の家にあるはずもなく。
慌てながらも、周りを見渡してみる。
…一番驚いたのは、周りがほとんど本棚でうめつくされていることだった。
「ここ、どこ…！？」
図書館…かな？
あたりに響く声。誰も人がいない。
寝て、気づいたら不思議な図書館に迷い込んだ…だなんて
……なんだこのファンタジー小説にありがちな展開は…！(歓喜)
ひょっとしてこれは夢なのかな…？…小説の題材になりそう…
夢を旅する主人公…
うんうん、いい感じ。
ネタ帳はどこだっけ……？
あ、あるわけないか。家じゃないんだし…
紙と鉛筆でいいかな〜！
能天気に考えていると、そこである問題に気づいた。
「…紙と鉛筆がない！！！」
そうだよ！ここは家じゃないんだよー！！
どうしよう、紙に書かないと発想が消えて行ってしまう…
私はすぐに思い付いたものを忘れてしまうタイプの人間だ。
急いでポケットを漁ろうとしたが、またもや異変に気付く。
私は、薄紅色の桜がちりばめられた、柔らかな着物を身に纏っていた。あと、桜の髪飾りも。
……私こんなきれいな着物持ってないよ。
夢ってすごい…綺麗…
って、感心している場合じゃない。
私が欲しいのは紙と鉛筆！
頭をかかえていると、背後から男の人の声がして。
「…紙と鉛筆なら持っているぞ。我のものを使うと良い」
ゆっくり振り返ってみれば、美しい紅葉が描かれた着物を身に纏い、流れるような金色の髪をした男性がいた。
あまりの神々しさに、言葉が出ない。
人…なのか…？
「か、神様……？」
やっと出た言葉はそれだった。
「神様…？」
そのお方はこてん、と首をかしげると、
「…神様とは…もしかして、我のことか…？」
と、笑いながらおっしゃった。
あれ…私変なこと言ったかな…？
「我は尾崎紅葉。ふふ、人間だぞ…？汝の名前は何というのだ？」
「神崎Aともうします…！」
「ふむ…気に入った…尾崎一門に入らぬか？」
これが、紅葉先生との出会いだった。
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黒井 ショウ - 本当に面白い作品です！続きは書かないのでしょうか？書いてくれたら嬉しい限りです！ (3月11日 9時) (
レス) @page5 id: 8032af1e8b (このIDを非表示/違反報告)
水月YU-NO - 私も、尾崎一門大好きです！紅葉先生、いいですよね。更新停止中は残念です･･･ (2020年8月9日 14時) (レス) id: 26534efd0e (このIDを非表示/違反報告)
由良 - すごく面白いです！更新、頑張って下さい！ (2020年5月10日 16時) (レス) id: 752347c070 (このIDを非表示/違反報告)
凛々 - 私も尾崎一門好きなんです！更新頑張ってください！プレッシャーをかけているつもりはありません( ；-｀д´-) (2020年5月8日 13時) (レス) id: 9f94443348 (このIDを非表示/違反報告)
紫羅那(プロフ) - 頑張ってください！！！応援しています！！ (2018年12月26日 17時) (レス) id: 824c90f62e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも x他1人 | 作成日時：2018年12月18日 0時
