検索窓
今日:9 hit、昨日:4 hit、合計:113,781 hit

62日 ページ12

毎日と言ってもいいほど夕陽が来てくれている。たまにお母さんやお父さんも。

「Aッ!俺今日学校で-------」

お母さん達と仲良くなってからもう早一ヶ月。

最近頭の中が毎時間と言っていいほどボーッとする、言葉なんか耳に入らないくらい。

「……A…約…ッ束」

夕陽が僕を見ながら無理に笑っては約束の話を持ち出す。

「ほら…退院したらさ、遊んでくれるんだろ?」

退院どころかもう病室すらも出れないって知ってる癖に、元気付けようとしてくれる。

ここ何日かおかしいのかな、それとももう僕の体は限界なのかな?

夢に剛志が出てくるんだ。

「A……?」

心配そうに見つめる夕陽。

もう意識があるだけで何もできない植物状態の僕に話しかけて得があるのかな?

夕陽は僕の手を握る。
僕自体は握られた感覚すら感じない、温度すらも感じない。

「暖かい…大丈夫、大丈夫…」

安堵したかのように夕陽はゆっくりと手を離す。

「あとちょっとで…誕生日だぞ…」

余命宣告の半年を少し過ぎたくらいかに僕と夕陽の誕生日が待ってる。

そしたら僕は十六となる。
余命宣告まで残り四ヶ月を切ったところ。

僕はいつまで長く生きられるのかな

63日→←61日



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:病弱 , 男主・双子 , 感動系 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

明月浅葱(プロフ) - めっちゃ泣きました! 俺、病系好きなんであまり泣かないんですが、こんなに泣いたの初めてです! (2022年11月13日 16時) (レス) @page30 id: 2a22133648 (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 目が晴れそうなほど泣いてしまいました。素敵なお話を完結させてくださりありがとうございます! (2021年12月21日 0時) (レス) @page30 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 涙が止まらない位感動しました。 (2016年9月18日 14時) (レス) id: a56b4ade72 (このIDを非表示/違反報告)
桃崎星(プロフ) - 涙が止まらん (2016年2月22日 22時) (レス) id: 308057f239 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ。 - 久しぶりに小説で泣きました…。それはもうボロボロと(笑 とても素敵なお話でした! (2015年9月9日 14時) (レス) id: 76adb82bc6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:堕天使の使い手 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年7月13日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。