ムード ページ2
.
錦「Aどこ行きたい？」
「えー、…割と全部行きたい」
錦「おし、行くか」
「意外にノッてくれるやん好き」
錦「知ってる」
…やってきてしまった、文化祭。
あれから、
…忠義に、亮ちゃんとのキス見られてから。
なんとなくお互い気まずいままで、
なんとなく話すことも減って。
隣では相変わらず亮ちゃんがイケメンな顔して
私に笑いかけてくれて。
見渡す限り全部がお祭りムードではしゃいどって。
もうなんで。
なんでこんなに、もどかしいんやろ。
アイツやって、あれから文化祭までの間で
彼女でも作ったらええのに。
何か知らんけどそれもしてないみたいやし。
適当に付き合った女の子とでも一緒におってよ。
邪魔させてよ。
ねぇ、今も、
錦「後夜祭、花火一緒に見よ」
「ふふ、当たり前やん？」
今すぐ割り込んできて、腕引っ張ってほしいのに。
来てくれへん。
誰も、彼も、こんな幸せしかないカップルなんて。
邪魔するわけ、ない。
.
〜♪
渋「…もしもし」
大『いや面倒くさそうなテンションおかしいやろ。
すばる君が寝坊してんねんで』
渋「もう着く」
大『あ、ほんまに？今展示教室の前の廊下おるよ』
渋「全然人おらんとこやん」
大『いやいや、
誰のせいでこんなとこに待機してると思って…』
ブチッ
渋「………」
〜♪
渋「…はい？」
大『もしもし！？急に切らんとってや！』
渋「あーごめんごめん」
大『ほんまに…。今どの辺かだけ教えて』
渋「今もう入口前。アーチのとこ」
大『あ、そんなら俺らもそっち向かうわ』
渋「おけ、わかっ…」
大『…？すばる君？』
渋「………」
大『また切られた？おーい、すばるくーん』
安『しぶやーん』
丸『るーすばー』
ブチッ
渋「……ヨコ…？」
.
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2020年2月7日 16時
