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村「とにかく、明確な理由は分からんけど…
今日の出来事がきっかけになった可能性は高そうやな」
安「亮…さっきそれ聞き出してくれてたんやな、ありがとう」
錦「いや、まぁ…結局、あんまし言ってくれへんかったけど…」
安「それでも声掛けてくれたから
ちょっとだけでも理由分かったやんか？
…皆も、Aちゃんから話すことはなくても
少しずつ気付いてその度に声掛けてたやろ？
それ、多分…凄く大事やったんちゃうかな」
大「確かに…一緒におらんかったら、絶対気付けてなかったしな」
横「理由も何も分からんままやったかも」
丸「てことはぁ…ルームシェア効果抜群や！」
渋「ほんまや、ヤスが提案したおかげやん」
安「ふふ、ありがと〜」
大「…Aちゃんもさ、冷静な判断ちゃうよきっと」
横「うん…そうやな、
あんなA見たことないし…異常事態なんかもしれん」
村「…Aにあの状態のままやめさして、皆納得できるか？」
「「…」」
村「…ま、おるわけないわな」
丸「ってことは…、僕たちにできることは？せーのっ！
Aちゃんに十分な休みを与えた上でもう一度よく考えてもらって冷静な判断を促すことー！！
ちょっ、皆も言うてや！」
安「揃うかぁ！」
渋「…Aにはしっかり休んでもらって、
その上でもっかい考え直させよ」
錦「うん…そやな。そこでちゃんと冷静に判断してもらおう」
大「マル、全部言い直されてるで」
横「言い方って大事やな」
村「よし、ほんなら…明日、もっかいちゃんと話し合おか」
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翌日。
「あの…昨日は、色々とすみませんでした…」
安「ぜーんぜん」
もう一度話し合いをやり直すために
リビングに集まった皆さんに謝ると、
何も気にしてない顔で首を振る。
…とはいえ、申し訳無いな。
本番前にいなくなるし、
その後自分から言い出した話すら自分のせいで途切れさせて…。
でも、今日こそはちゃんと言うんだ。
昨日自分でも戸惑うほど泣いた後、
一人にしてもらった環境で、更に決意は固まった気がする。
こんな人間が居続けても、
やっぱりバンドに迷惑がかかるだけだ。
「…改めまして、私は…
…このバンドを、辞めさせていただきたいと思ってます」
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2022年5月5日 8時
