初めての温もり◆ ページ8
私が何も知らずに恬の家に来て、もう半年がたった。
ここでの生活にもなれてきて、恬のお父さんのことはおじ様、お母さんのことは丐様と呼んでいる。
恬との距離も縮まってきて、一緒にいる時間が増えた。
そんなとき、この家にも兄さんの反乱についての情報が入ってきた。
その内容はこうだ。
『成蟜は、大軍で王都に入った。
秦王は、替え玉を使い、どこかへ逃げ延びている。』
私にとっては、２人が生きているだけで十分だった。
だけど、２人が本当にこれから国を巻き込んだ喧嘩をするのかと思うと怖かった。
どちらかが、死んでしまうかもしれない。
そんなの、嫌だよ………。
部屋で１人、外を見ていると、恬が入ってきた。
｢A、聞いたよ。｣
｢恬...。分かってたんだけどさ、やっぱり辛いよ...。｣
私は、いつに間にか泣いていたらしい。
そんな私を、恬が抱き寄せてくれた。
恬の温もりを感じて、次から次へと涙があふれる。
彼は、私が泣いている間ずっと背中をさすってくれた。
しばらくして泣き終えると、頭の上から声が聞こえた。
｢ねぇ、A。｣
私を抱きしめる力が強くなる。
｢ずっと、ここにいてよ。
Aが泣いている時は絶対、僕がそばにいてこうして抱きしめてあげたい。｣
幼い私たちにとって、口で言うことは簡単だった。
だけど、恬のいつにない真剣な声に、私も本気で答えた。
｢いたいよ、ずっと。恬のそばに。｣
恬は、少し目を見開いたけれど、小さく頷いて私たちはより一層強く抱き締めあった。
私たちの気持ちが初めて重なった瞬間だった。
この気持ちが、『恋』だと知るのは、やっぱりまだ先の話________。
次回...兄
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ももか(プロフ) - 丸さん» ありがとうございます！！嬉しいですー！！更新頑張ります……！！ (2022年5月5日 20時) (
レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
丸 - 楽しみに待ってました！！なんかめっちゃ楽しみになってきた！！ (2022年5月5日 0時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» なるほど！！！それも面白いですね(o´艸`)妄想が膨らみます！！ (2022年3月28日 22時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
丸 - ももかさん» いえいえ、はい、かっこいいです！！信も主さんのこと恋したりするのかな…そしたら恬が怒るなぁ、、と感じに毎日妄想したりしてます笑 (2022年3月28日 20時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» 嬉しいです！！ありがとうございます！m(__)mここからの蒙恬かっこよすぎますよね！！ (2022年3月27日 21時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
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