新しい出会い ページ14
私たちは、大きな広場についた。
｢ここは、黄大園“こうたいえん”です。｣
雨露が説明してくれる。
｢黄大園、か。素敵な庭ね。｣
そこには、楽しそうに話している２人の宮女の姿があった。
掃除をしているようでしていない。
少し立ち止まっていると、気づいたようで...。
｢あ、陽ちゃん！掃除掃除！！｣
｢ん？何で？...あぁ！あれって噂の大王さまの妹！？｣
青い服を着た女の子は情報通のようだ。
｢し！失礼だよ！｣
｢良いんです！よく知ってるのね。｣
｢え、あ、はい……｣
青い服を着た女の子が少し照れたようにうなずいた。
｢私はA。貴方たちは？｣
｢わ、私は向“こう”です。｣
桃色の服を着た女の子は気が弱そうな印象だ。
｢陽“よう”です！｣
｢向ちゃんに陽ちゃんね。よろしく。
それで早速、聞いてもいいかな？｣
｢は、はい。何でしょう｣
向ちゃんが反応してくれた。
｢私、剣の稽古をしようと思うんだけど、どこが良いかな？｣
私は、少しだけ剣の柄を持ち上げて言った。
｢え、えっと...｣
２人は、顔を見合わせてしばらく考えた末.....
｢ここ、はどうでしょう？｣
陽ちゃんが言った。
｢ここなら広いですし、私たちが掃除してるだけで誰も来ませんので。｣
｢確かに、じゃあここでやらせてもらうね。｣
私が少し微笑むと、２人は少し顔を赤らめて頷いた。
｢(き、きれい...。)｣
｢雨露殿、よろしいですか？｣
｢はい、では私はあちらにいますので。｣
そう言って指差したのは大きな木。
｢ありがとう。｣
私は、静かに剣の素振りを始めた。
いつもなら隣に恬が、前にはおじ様がいたけれど今は一人。
自分が振る剣の音しか聞こえない。
寂しいなぁ、と思いつつも集中する。
｢Aさん、強いのかな。｣
｢でも、すごい音するよね。｣
こそこそ言う声が聞こえるけど気にしない。
向ちゃんと陽ちゃんは宮女だ。
政様と夜を共にすることもあるんだろう。
良からぬ妄想をしてしまい、剣を振る手が緩む。
｢それではAさん。私たちはこれで。｣
２人が広場を出ていった。
２人はとても仲が良さそうに笑い合っている。
私にもこんな友達ができたらなぁ、なんて思うけど、私には剣しかない。
恬とおじ様に認めてもらえるような剣士になるんだ。
このときの私は、とんでもなくすごい家族に認めてもらおうとしていることに気づいていなかった___。
次回...危機
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ももか(プロフ) - 丸さん» ありがとうございます！！嬉しいですー！！更新頑張ります……！！ (2022年5月5日 20時) (
レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
丸 - 楽しみに待ってました！！なんかめっちゃ楽しみになってきた！！ (2022年5月5日 0時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» なるほど！！！それも面白いですね(o´艸`)妄想が膨らみます！！ (2022年3月28日 22時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
丸 - ももかさん» いえいえ、はい、かっこいいです！！信も主さんのこと恋したりするのかな…そしたら恬が怒るなぁ、、と感じに毎日妄想したりしてます笑 (2022年3月28日 20時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» 嬉しいです！！ありがとうございます！m(__)mここからの蒙恬かっこよすぎますよね！！ (2022年3月27日 21時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
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