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家の前に車が止められ、シートベルトを外す。
『...夜全然寝られてないのに、
こんな遠くまで送らせちゃってごめんね...
ちょっと飲み物でも持ってくる...
その前にお母様の説教が待ってるから、ちょっと待たせちゃうかもだけど..』
「...おう」
トシちゃんの短い返事を聞いて、
私は車を降り、家の中へ入っていった。
玄関を開けると、お母様が小走りで私に近づいてきて、
〈もう...！心配したんだから....
Aが何か事件に巻き込まれてたらどうしようって...〉
お母様はそう言って、私を抱きしめた。
てっきり、怒鳴り散らされると思っていた私は驚く。
『...ごめんなさい...』
私が小さく呟くと、今度は私の目を見ながら続けて話した。
〈..謝るのは私のほうだわ..
Aの気持ちをちっとも聞かないで..
勝手に娘のパートナーを決めるなんて..私、どうかしてたわ..
ごめんね...〉
私の頭を優しく撫でながらそう言うお母様。
『ううん..でもお母様が、私のことを思ってしてくれたことでしょ..？
私がいい年して一向に恋愛する気配が無かったから..』
自分で言いながら、情けなくて少し笑ってしまう。
〈..あなたには、私以上に幸せになってほしいのよ...
..だけど安心して..あのお方との縁談はもうお断りしたから...〉
『...ほ、ほんとに..？』
〈ええ..その代わり..私にはこの人しかいない！って人を、
ちゃーんと自分で見つけるのよ？〉
フフっとお母様は微笑む。
..そうだ、このままトシちゃんのことお母様に話しても...
『..そういう人ならね...実はもういるの..』
私の急なカミングアウトに、お母様の目は大きく見開かれた。
〈..もしかして...その方に会いに..？〉
流石お母様..話が早い..
『..うん..今日、江戸からここまで送ってくれたの...
まだ外で車の中にいるんだけど...』
〈..江戸の方なのね..こんな田舎まで..まぁ..
中で一杯お茶でも飲んで行かれないかしら..？〉
トシちゃんのことは昔、よくお母様にも話していた。
...誰なのかは言ってないけど...まぁいいか...
..とりあえずトシちゃんを呼んで来よう。
私は、トシちゃんを自分の彼氏として紹介出ると思うと嬉しくて、
上機嫌で、トシちゃんの元へと向かった。
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てい(プロフ) - 都さん» 鬼なのにちゃん付で呼ばれる土方殿それだけで可愛くてしょうがないですね(/_;)読んで頂きありがとうございます！ (2020年9月30日 23時) (
レス) id: 51fbc336c0 (このIDを非表示/違反報告)
都 - 面白かったです！いつもは土方さんって呼んでいるんですが(自分の中で)、今日からはトシちゃんって呼んでみようかなって思いました(笑) (2020年9月30日 17時) (レス) id: 89cdf63d52 (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - 陽渚さん» ありがとうございます(；；) (2020年9月2日 3時) (レス) id: 51fbc336c0 (このIDを非表示/違反報告)
陽渚(プロフ) - すごく良きです！ (2020年9月2日 0時) (レス) id: 0a67e21c60 (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - 光華さん» 嬉しいお言葉のコメントありがとうございます(T^T) (2020年9月1日 7時) (レス) id: 51fbc336c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てい | 作成日時：2020年8月13日 16時
