【完了】21話だといいな〜 ページ22
霧野side
「母さん！！！」
「あら、蘭丸。おかえり。」
もう四十を迎えるとは思えないほど若々しい顔をした母に目を向ける。
俺にも、池沢にも似ているその顔に胸の中にある不安はさらに煽られた。
「とりあえず、着替えてきなさいよ」
「…ああ。」
母も母で何かを感じ取ったのか、俺を落ち着かせるように言った。
男子中学生の母である、俺の母は艶やかな見た目に反して荒く削った木目ような性格をしている。
近所では美魔女なんて呼ばれているが俺からすれば肝っ玉母ちゃんである。
そんな俺の母が今まで俺に隠してきたこと。
悩めば悩むほど深みに嵌っていきそうだ。
「…母さん」
「なに、蘭丸。」
着替えの済んだ俺をまっすぐ見つめた。
ああ、似ている。切なげに細める目も。
「池沢Aって、知ってるか」
「…ッどこで、その子のことを知ったの？！」
池沢によく、似ている。
怒る時に息を呑む感じも、眉間にシワを寄せるところも。
母の歪んだ顔を見て確信した。
兄妹でないにしろ母さんは何か知っている。池沢について。
「知って、るんだな。池沢Aは今日、雷門に転校生として来た女子だよ。
詳しく聞かせてくれるよな、母さん。」
「…そうね。隠し通せるとは思ってなかったもの。明日にでも池沢Aちゃんを、連れてきてちょうだい。」
ああ、と頷いたあと自分の部屋へ戻る。
ぼうっと天井を眺める。
答えは結局教えてはくれなかったが、もう出ているも同然だ。
池沢と兄妹。彼女はこのことを知っているのだろうか。
無性に彼女にこのことを話したくなる。
自分と同じ思いを共有できる人がいることに安心するが、やはり突き放されたような孤独感に襲われる。
今は、一人なのだから。
気付いたら俺は外へ飛び出していた。
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きんぐ(プロフ) - 南川マサ丸舞さん» はい！わかりました！わざわざコメありがとうございます(ﾉД`) (2013年5月6日 21時) (
レス) id: 3d8198513a (このIDを非表示/違反報告)
きんぐ(プロフ) - 続編の小説が消えました。すいませんです。また、新しい小説を考えております。その小説もよろしくお願いします。 (2013年4月9日 20時) (レス) id: 3d8198513a (このIDを非表示/違反報告)
猫村友衣歌(プロフ) - 幸福安心委員会好きです！ サボりん もウケましたｗ (2013年4月3日 20時) (レス) id: 6c9766218e (このIDを非表示/違反報告)
いるるん(プロフ) - ↓だっだっだっだっだっだっだっだっだだだ、大丈夫かぁああああああああ!! (2013年4月3日 20時) (レス) id: 4be41aa348 (このIDを非表示/違反報告)
いちゅ - ナ・ナンジャコリャー！↓↓ (2013年4月3日 20時) (レス) id: 8b3ba270dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きんぐ | 作成日時：2013年3月22日 17時
