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その言葉を聞いて、
私はまるで赤ん坊のように、声を上げて泣いた。
しばらく土方さんの腕の中で涙を流し、
ようやく少し落ち着いた。
「...お前は...よく頑張った...」
私の頭の上で、土方さんは静かに言う。
『...頑張ったつもりだったけど...ダメだった...私...家族を...
家族の笑顔を...護れなかった...私がもっと...』
私も土方さんの腕の中で、
また溢れ出しそうな涙を堪えながら話す。
「...護ってたよ...お前は...ご両親は...確かにお前に護られてた...
だから今度は...お前を護りたかったんだ...」
『...え?』
「きっとお袋さんは...親父さんの介護に疲れたからなんて...
野暮な理由じゃねぇ...お前には..お前の道を歩んでほしかったんだろ...」
『.....』
全て投げ出して、父上と共に命を絶ったと思っていた私は、
言葉が出てこなかった。
「親父さんの状態がよくならない限り..
お前はずっとてめーの体ぶっ壊しながら働く...
お袋さんにとっちゃあ...それが最善の方法だと思ったのかもしれねぇ...」
よく私の体を心配してくれていた母上。
土方さんの推測だとしても、何だか説得力があった。
『...っ...ばっかじゃない...』
「とにかく今お前は...しっかり食ってしっかり寝ることだ」
二人でふとラーメンを見ると、麺が随分伸びてしまっている。
「...メシ....食い行くぞ」
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てい(プロフ) - 夢嵐。さん» な、なんと...(T_T)!自己満足作品でも書いた甲斐があります...!夢嵐様の作品も覗きにいってみますね(^-^)/コメントありがとうございました! (2020年11月14日 4時) (レス) id: 51fbc336c0 (このIDを非表示/違反報告)
夢嵐。 - 研究室の土方さん(x)を読んでから、ていさんの作品にどハマりしてしまいました。…新作待ってます!(私も嵐の小説書いてるので、よかったら見てください)←さりげなく宣伝(笑) (2020年11月14日 1時) (レス) id: af858c3285 (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - 都さん» そう言って頂けて嬉しい限りです;_;ありがとうございます! (2020年9月29日 23時) (レス) id: 51fbc336c0 (このIDを非表示/違反報告)
都 - 完結おめでとうございます!面白かったです!キュンキュンしました! (2020年9月29日 17時) (レス) id: 89cdf63d52 (このIDを非表示/違反報告)
陽渚(プロフ) - 恋人とか友人は…完結おめでとうございます! (2020年9月1日 23時) (レス) id: 0a67e21c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てい | 作成日時:2020年8月23日 7時