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私は自然と、マヨラーさんの腰に片方の手を、
もう片方の手は、頭にそっと置いた。
ドキドキでいっぱいだった私だけど、
いつの間にか、自分の首元で甘えているような姿に、
母性本能とやらがくすぐられたのか、
マヨラーさんがとても愛らしかった。
いつも大きなものを背負っているからこそ、
普段、誰かに甘えることができないいんだろうな...
そう思った。
マヨラーさんをいつでも包み込んであげられるのは、
私がよかった。
マヨラーさんの肩の荷を下ろせる場所は、
私がよかった。
そんなことを考えていると、一粒の涙が零れ、
頬をつたって、マヨラーさんの目の前で落ちた。
それまで何の言葉も発さなかったマヨラーさんは、
私から体を離して静かに言った。
「....なんで泣いてんだ....」
『ごめんなさいっ....!何でもないです...!』
私は変なことを悟られないよう、
必死に笑顔を作る。
「......」
マヨラーさんは何も言わず、テーブルに体を向ける。
_____ゴンっ...
そしてそのまま机に頭を預けて、
......寝た。
た、助かった....んだよね...
本当に寝たのかと、とてつもないスピードで寝息を立て始めた、
マヨラーさんの顔を覗き込む。
『本当に寝て_____』
寝ているのを確認し、そう呟いた瞬間、
マヨラーさんの手が、私の腕を掴んだ。
『....え』
いくら離れようとしてもびくともしない。
何この人怖い..夢の中でも攘夷浪士と戦ってるよ...
でもマヨラーさんを置いて、
店開けっぱなしで帰るわけにもいかなかったし、
私も一眠りしようかな...
そう思って私は、マヨラーさんに腕を拘束されたまま、
目を閉じた。
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てい(プロフ) - 夢嵐。さん» な、なんと...(T_T)!自己満足作品でも書いた甲斐があります...!夢嵐様の作品も覗きにいってみますね(^-^)/コメントありがとうございました! (2020年11月14日 4時) (レス) id: 51fbc336c0 (このIDを非表示/違反報告)
夢嵐。 - 研究室の土方さん(x)を読んでから、ていさんの作品にどハマりしてしまいました。…新作待ってます!(私も嵐の小説書いてるので、よかったら見てください)←さりげなく宣伝(笑) (2020年11月14日 1時) (レス) id: af858c3285 (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - 都さん» そう言って頂けて嬉しい限りです;_;ありがとうございます! (2020年9月29日 23時) (レス) id: 51fbc336c0 (このIDを非表示/違反報告)
都 - 完結おめでとうございます!面白かったです!キュンキュンしました! (2020年9月29日 17時) (レス) id: 89cdf63d52 (このIDを非表示/違反報告)
陽渚(プロフ) - 恋人とか友人は…完結おめでとうございます! (2020年9月1日 23時) (レス) id: 0a67e21c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てい | 作成日時:2020年8月23日 7時