3.魔王サマに仕えます？【小説】

【魔王側】緋色　マカロン少女 ページ40

「あっはははっ！ 愉快だね！ 君もそう思わないかい？」
なぁ。なぁ。なぁ。
全ては緋色に染まっている。人も、それ(・・)も。
文字通り、それの尻に敷かれている人間は云う。化物、と。
「心外だなぁ。人権が侵害されて、震駭しちゃうぜ。まぁ私は人じゃないし、人権なんてないけどね！」
キャハハハハ！
駄洒落のセンスは兎も角、只の少女が虐殺を犯したことには通常、違和感を抱くものである。しかし彼女は違う。彼女、もといサニー・ジョーヌ。
サニーは笑顔だった。人を殺しても。人を裏切っても。
生業ではなく、遊戯のように。無邪気に。無慈悲に。
生命を刈り取る。
自然淘汰を肩代わりしているようなものである。適応できない者は次世代に繋ぐ権利などない、と。

お前らってさぁ、学習しないのかな？
魔王様に敵う訳ねーじゃん。
正義なんて信じて、何が楽しいの？
正義なんて無いんだよ。

桜色に染まった唇が。
ケラケラと人を嘲笑(わら)った。
緋色に染まった瞳が。
ポロポロと涙を溢した。

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