99枚目 ページ11
「リオナちゃんとソフィちゃん?なんでここに……」
突然現れた女の子たちに、唖然とする。
リオナちゃんは右手で自分の髪に触れ、もう片方は腰に置いた。ルビーのような瞳が長い睫毛で遮られる。
「別に、アルフの弟を見てみたかっただけよ。貴方に会いに来たわけじゃないから安心しなさい」
「ツンデレだろ」
「刺しましょうか?」
すいません、と平謝りする俺に、鼻を鳴らして見下ろすリオナちゃん。背後のソフィちゃんは丁寧に稽古場の扉を閉じる。いい子だなー。
「……ねえ、魔王様。あの人、誰?」
不意に小声で問いかけてきた師匠。シャイだかなんだか知らねえが、ちょっと大人しめだ。彼が示したのはリオナちゃん。俺はドヤ顔で告げる。
「ああ、あの子?リオナちゃんすよ、俺の嫁です!」
「歳は、いくつ?」
俺たちの会話は彼女に届いていないらしい。小さなくしゃみをしてこちらを怪訝そうに見入っている。
「確か……15歳?」
「僕の一個上?年上じゃん、よっしゃ」
小さくガッツポーズを決めた師匠は、前へと進み出る。
あれ、何故今ガッツポーズしたんだい師匠。
師匠はリオナちゃんの前まで行くと、王子様のように片膝をついた。右手をリオナちゃんに差し伸べ、左手は彼自身の胸に当てられている。
すっげー嫌な予感するんだけど?
師匠はキラキラした顔で言い放った。
「リオナさん、タイプです!結婚前提に僕とお付き合いください!」
目をパチクリするリオナちゃんと、モアイのように石化したソフィちゃん。
俺は一気に青ざめながらも、声を張り上げた。
「ちょ、ちょっと待てーい!」
俺の嫁だぞ⁉
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モモハ(プロフ) - 健全(?)女子しょーがくせー(明日で健全(?)女子ちゅーがくせー)さん» はい!ばっちり言う経緯とかも決めてあるので、お待ちください! (2018年4月9日 20時) (レス) id: 7ea4a0fdca (このIDを非表示/違反報告)
健全(?)女子しょーがくせー(明日で健全(?)女子ちゅーがくせー) - モモハさん» リクエストお応えありがとうございました!なかなかいい感じですなぁ。さてさて名物リオナちゃんの「ど、どこ行ってたのよ!」を待ってます!よろしくです! (2018年4月9日 12時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - 健全(?)女子しょーがくせー(卒業して、いま春休み真っ最中)さん» そうだったんですかΣ(・ω・ノ)ノ!いえいえ、描いていただけただけでも光栄です!これからもよろしくお願いしますね(*´▽`*) (2018年3月30日 13時) (レス) id: dd38aab961 (このIDを非表示/違反報告)
健全(?)女子しょーがくせー(卒業して、いま春休み真っ最中) - モモハさん» もう、そちらに画像提供ができなくなったわけです。ごめんなさい!かくといっておきながら、中途半端なことしてしまって!ごめんなさい! (2018年3月30日 10時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
健全(?)女子しょーがくせー(卒業して、いま春休み真っ最中) - モモハさん» すみません!どうしても、飛べない事情が分かりました!私トンでもないミスを犯していまして、私ログインしてないので、iPadでアップロードしてるんですよ。それで、諸事情によりそのアップロードした画像を消さなければならないわけでして、それで (2018年3月30日 10時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
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