恋は何歳まで出来ますか？

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押し倒してきた裕太くんは震えていた。
なんだろう、もう何年も誰とも身体を重ねていない。
年齢を重ね、下半身だって反応しなくなったんだと思ってた。
花ちゃんのことは大好きで、愛しているけど…
反応はしなくて、抱きたいとも思えなくて。


ああ、歳なんだ…って思ってた。


でも、見上げた裕太くんの素肌は白くて、細やかで、輝いて見えて。
綺麗で、苦しそうな表情をしていて…
必死で。何よりも誰よりも可愛く思えた。


そんな裕太くんの頬に手を伸ばし、触れれば、ビクッと反応したから、慣れていないことが分かった。


なんでだろう。
20も下なのに、子供なのに。
犯罪になってしまう年の差なのに。


いとおしく思った、そんな夜。



「…後悔、しない？」



真っ直ぐ見下ろす裕太くんが小さくこくりと頷いたのを見逃さなかった。強く見つめ合う。
裸で、飛び込んでくる君はまるで特攻隊の気分なんだろうか。
戻れないと、知りながら。
戻らないと、覚悟を決めながら。




「…久しぶりだから、上手くできなかったらごめん」



そう見上げて言うと、裕太くんは、嬉しそうに笑ったんだ。




「…初めてだから、上手くできなかったらごめん」




そんな風に爆弾を投下して。
少し腹に力を入れ、シーツから後頭部を浮かせ、裕太くんの唇を奪った。この前とは違う、深くまさぐり唾液を交換するキス。舌を絡ませ、歯裏を舌先でつつく、そんなキス。
求めてしまう、そんな口付け。



頬に手を添えたまま、反転させ、裕太くんを見下ろし、体勢が逆になる。
見上げてくる裕太くんは、黒い綺麗な瞳が揺れていた。



裕太くんの素肌に触れ、手の平に温もりを感じる。
まだ主張していない二つの突起を親指で捻ると、段々と主張して、ピンと反応してくれた。



良かった。
反応してくれた。



同性を抱くのは初めてなのに、
おかしいぐらい本能かの様に動いてしまう。


背中とシーツの間に腕を忍ばせ、そのまま裕太くんを引き寄せ腕を回すと抱きしめる。
細い裕太くんは、女性のような柔らかさはないのに、今まで抱きしめた誰よりも心地よかった。
比べたら、怒られるかもしれない。
でも、大人になるってそういうこと。
裕太くんとの越えられない壁。差。



裕太くんはきっとこれから、人と比べることを覚えていく。
俺はそのうちの一人になるんだろう。



「宮田…好き」


その言葉も、きっと虚空のものとなるだろう。
君はこれから未来があり、様々な人に出逢うのだから。

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