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「アイドル活動は順調なの?」
「うん!今は色んなこと吸収中」
「そっか。その笑顔、大切にしてね」
「…母さんも。そんな寂しそうな顔しないで」
裕太はそう言うと宏光の頭にポンと手を置いた。
この掌には色々なパワーがある。
頑張れる気にさせてくれる。
「大丈夫。私、強いから」
そう言って裕太に笑いかけると、急に横から腕を掴まれた。
裕太がいない方の腕を引っ張られる。
(何ー!?)
ビックリしてその腕の方を見ると予想外の人がいた。
その手は藤ヶ谷くんだった。
「どうしたの…?」
腕を掴んでいる藤ヶ谷くんを見上げると、藤ヶ谷くんは何も言わずに私を立たせそのまま私は藤ヶ谷くんに引っ張られるように引きずられていく。
着いた先は、
校舎裏だった。
ここは、私が藤ヶ谷くんに想いを告げた場所。
思い出してしまう。
ここに移動する必要はあったのだろうか。
裏庭には誰もいなかったのに。
裕太はいたけど…
何も話さない藤ヶ谷くんに怖くなる。
マイコ先輩と上手くいったと報告されるのだろうか…
身体が強張る。
掴まれてる腕が、重たい。痛い。
でも、マイコ先輩と藤ヶ谷くんが付き合ったとしても、私は好き。好きでいる、それは揺るぎないことだから。
そうやってちゃんと…
「北山は、オレのことが好きなんだろ?」
…え…?
聞こえてきた言葉は予想打にしなかった言葉。
「………はい?」
「だから、北山はオレのことが好きなの!」
「………そうだけど。」
ねぇ、待って。
それって。何処かで・・・
"あなたは、私のことが好きなのよ?"
"だから、藤ヶ谷くんは私のことが好きなの!"
私が藤ヶ谷くんの告白を止めた時の言葉.....
偶然にもあの時と重なってしまう。
愛しくて
「私は藤ヶ谷くんが好きだよ」
ただ、あの時とは違う言葉を
返して笑うと、
「…ひゃあっ」
急に藤ヶ谷くんに抱き寄せられ、
そのまま強く抱き締められた。
…なんで?
藤ヶ谷くんの腕に包まれてる…?
訳もわからず、息ができない。
身体が震える。
心臓がうるさすぎて、聴こえてしまわないか不安になる。
「じゃあ、あいつ誰?」
「え…?」
「隣にいた奴。この前だって…カフェだって一緒にいただろ?」
「え、藤ヶ谷くん彼のこと見えてるの!?」
藤ヶ谷の口から出た裕太のことだろう人物に宏光はビックリする。
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なっちゃん(プロフ) - 「転生したら…」から流れ着いて読みました!ももはさんの作品、全部好きです!うまくいえないのですが、登場人物に好感がもてます!特にこの「未来を変えろ」は、大好きな作品で、人生を前向きに生きていこうとすら思いました!こんな作品に出会わせてくださり感謝です (2020年7月28日 21時) (レス) id: 14913c4d63 (このIDを非表示/違反報告)
ももは(プロフ) - はるみつさん» はるみつさん、一気読み頂きましてありがとうございますっ!控え目地味なKさんと人気者Fさん書いてて楽しかったので、そう言って頂き安心しました!MT作も御覧頂けると嬉しいです!コメントありがとうございました!(/ω\) (2019年3月10日 10時) (レス) id: db5af09c34 (このIDを非表示/違反報告)
はるみつ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!最初から最後まで、一気読みしてしまいました(*^^*)このような、ちょっと控えめで一途な女の子と、完璧な男の子のお話、大好きです(>o<)!!とても楽しませていただきました!感謝です!次の宮玉メインも、楽しみにしています!! (2019年3月9日 21時) (レス) id: bca73f257b (このIDを非表示/違反報告)
ももは(プロフ) - ともみさん» ともみさーん!コメントありがとうございます!続きのお話もご覧頂きありがとうございます!普段読まないMTも読んでくださるなんて、すみません(><)FKも入れていきますので、ご覧頂けると嬉しいです! (2019年3月6日 18時) (レス) id: db5af09c34 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ(プロフ) - ももはさんお疲れ様です!続きのお話とても楽しく読ませて頂きました♪普段はMT読まないのですが、続きこちらもとても楽しみです! (2019年3月6日 13時) (レス) id: 5c37d93fa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももは | 作成日時:2019年2月25日 15時