第九十七話 ページ7
「ではこちらへ」
そう言ってチェルベッロはドームの中へと進んで行く
その後を追う私たち
歩きながら周りを見渡す
(ここが今日のフィールド…外とは別世界です…)
「到着しました」
その言葉に顔をあげる
中央は歩いてきた道と違って広々としていた
そして目の前にはリリムさんの姿が
「やっほー、Aちゃん」
柔らかい笑みを浮かべながら手を振られた
どう返して良いかわからず取り敢えず会釈をした
ほんのり微笑む彼の後ろからヴァリアーが現れる
「ヴァリアー！！」
「今日はXANXUSもいるんだな」
『ひっ…』
相変わらずの威圧感にただでさえカチコチの体が更に固くなる
「それでは今宵の勝負の説明をさせていただきます」
ゴクリと生唾を飲む
「このフィールド内はご覧の通り草木で覆われておりトラップが仕掛けられています」
「とっ、トラップ？！」
今まで同様ただのフィールドではないようだ
「はい、ですが風の守護者の使命
��全ての天候を繋ぎ先導する風��
万象を見透かしファミリーを真実へと導く高潔な風に因み
今回その仕掛けの説明は省かせていただきます」
『！』
「…マジかよ」
(そ、んな…説明無しにどうすれば…)
「ルールはあちらの中央のドアにリングをはめ込み脱出
もしくはどちらかが戦闘不能になった時点で生存した方が勝利となります」
「なっ！！」
「？！」
今度は私たちだけでなくヴァリアーの人達にも動揺が走った
(戦闘不能って、つまり…死ぬ…？)
「おい、風の守護者の殺害は御法度じゃねーのか」
「そうだ！もし風間殿に何かあったらここにいる全員タダじゃ済まな──」
パンッ
バジルさんの言葉を遮るように乾いた銃声が響いた
彼の頬に糸のように血がつたう
「もー、興醒めすること言わなでよ
命をかけて奪い合うんだから楽しいんじゃんかー
せっかくの美味しい機会なんだからさ…台無しにしないでよ」
「ひぃっ！！」
『っ！！』
天使のように綺麗な顔立ちに合わない鋭い殺気と怒り
その場の空気がたった一人の少年によって凍りついた
「両者とも落ち着いてください
我々は九代目から勅命を受けています
どの様なルールを定めるも我々次代、ルールに従わないのならば失格とするまでです」
『…』
「ルールの説明は以上です
質問が無ければこのままお二人には入口に戻ってもらい戦闘を開始いたします」
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るるぶ(プロフ) - まおさん» ご指摘ありがとうございます。気づくのが大変遅くなり申し訳ございませんm(._.)m (8月18日 23時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 百二十二話がないですよ (6月29日 17時) (レス) id: afad3f7130 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2022年1月3日 0時
