第百三十八話 ページ48
砕けた槍の破片がぱらぱらと床へと落ちていく
途端、クローム髑髏さんは口から血を吐きだす
「がはっ…うっ！」
『！』
そして弱々しく床に倒れた
「ど、どーしたんだ！？」
『か、おが…土色に…』
「お、おい！あれを見ろ！！」
笹川さんに言われて見たその光景は信じられないものだった
『！お、お腹が…！』
「陥没していく…！！」
「これも幻覚ー？！」
「ムム…これは現実だ…
どーなっている？何だこの女…」
ぺしゃんこになった彼女のお腹
(こ、これが現実？！な、何がどうなったらあんなことに…！)
「む……さま…、…骸、様…」
『っ…！』
今にも消えてしまいそうな声で彼の名前を呼んでいる
「にわかには信じがたいが彼女は幻覚でできた内臓で延命していたらしいね…」
「な！？」
「幻覚でできた内臓――！？」
げ、幻覚ってそんなことまでできちゃうんですか？！
そんなの病院いらずじゃないですか…！
「なるほどな、それでコントロールを失い腹が潰れたのか」
「じゃ、じゃあ本当にあの娘は内臓がないの！？」
「骸…様…、…力になりたかった…」
『！』
涙を流しながらそう呟くクローム髑髏さん
お腹だけじゃない、眼帯をした右目も変色していっている
(何か…何かできることはないのですか？！)
ここのまま見ているだけなんて…！
───上出来でしたよ、可愛い僕のクローム
「！」
───君は少し休みなさい
「…！！」
彼女の体から霧が起こる
「霧が娘を包んでいくぞ！」
「なーに、最後の力を振り絞って自分の醜い死体を隠そうとする
女術士によくある行動パターンさ」
「？！どーしたツナ？」
沢田さんの方を見ると顔がひどく青い
「…来る！…あいつだ」
『さ、沢田さん？』
「あいつが来る！！」
「あいつ…？」
「六道骸が！！骸が来る！！」
『っえ…？』
その言葉と共に、あの特徴的な笑い声が響いた
「ムム？男の声…？」
濃い霧が体育館の中で渦巻く
(あ、れ…この光景、確か……)
『…』
もしあれが正夢だとしたら…ほ、本当に彼がここに…
「！！」
突然、床がボコボコと浮きだす
「ムギャ！！」
マーモンさんが後ろに吹っ飛ぶ
「クフフフ…随分いきがっているじゃありませんか
マフィア風情が」
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るるぶ(プロフ) - まおさん» ご指摘ありがとうございます。気づくのが大変遅くなり申し訳ございませんm(._.)m (8月18日 23時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 百二十二話がないですよ (6月29日 17時) (レス) id: afad3f7130 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2022年1月3日 0時
