第百二十六話 ページ36
その名前を聞いて心臓がどきりと跳ねた
(彼の、話…)
「風の争奪戦が終わった時にも言ったが、あいつの処刑は元から決まっていたんだ」
『…』
「な、何で？リリムはヴァリアーの隊員のはずだろ？」
「一応な
実際ヴァリアーに入隊するってなったとき門外顧問含むボンゴレ上層部は大反対だったんだ
…ただ一人を除いてな」
門外顧問…確か沢田さんのお父さんの役職でしたよね
「その一人って…？」
「九代目だ」
『…ど、どうしてですか…？』
「明確な理由はわからねーんだ…
ただ近頃の九代目の動向はどうもおかしいからな」
『…』
確かにこの争奪戦を引き起こしたのもその九代目という方ですし
でも、リボーンさんの口ぶりからしてこのような好戦的な行動は以前からのものではないんでしょうか…
「んでいざ入隊するってときに
本当にヴァリアー隊員にふさわしいかを確認するための模擬戦闘をしたんだ」
入ファミリー試験と似たような感じですかね
「そこで問題が起きたんだ」
「問題？」
リボーンさんの表情がいつもより少し暗くなる
「…戦闘能力は申し分なかったんだが精神的な問題があってな
俺も模擬戦闘のビデオを見たが…あいつは人を殺すことに全く躊躇がねーんだ
あいつには人の心っつーもんが全く備わっちゃいねー」
その言葉を聞いてあの記事が脳裏を過る
白黒でもわかるほどの残忍で惨たらしい事件
「これを見た九代目も流石にただ許可するわけにもいかなくてな、条件をつけたんだ」
『条件、ですか…』
「あぁ、入隊した際に爆薬付きのチョーカーを着けること
入隊期間は争奪戦が終わるまでに限定すること
争奪戦後は勝者がどちらであろうと即刻処分すること」
『…』
「こうでもしねーと後々取り返しのつかねーことになりそうでな」
「と、取り返しがつかないことって？」
「元々リリムは裏社会の人間を中心に殺し回ってたんだ
いつその牙がボンゴレに向くかわかんねーだろ？」
「確かに…」
今までの話を聞いて私と沢田さんは黙ってしまう
(もしかしてその条件がなかったら私もっと酷い目にあってたんじゃ…)
爆薬付きのチョーカーがあったからある程度、手加減していたのでは
でもあの戦いの裏にこんな事情があったなんて、全然気づきませんでした…
もしかするとこれ以外にも…
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るるぶ(プロフ) - まおさん» ご指摘ありがとうございます。気づくのが大変遅くなり申し訳ございませんm(._.)m (8月18日 23時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 百二十二話がないですよ (6月29日 17時) (レス) id: afad3f7130 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2022年1月3日 0時
