第百二十一話 ページ31
中山外科に着いた頃には夕暮れの色も随分と濃くなっていた
待合室に入るとディーノさんが座っていた
「おっ来たか」
「ディーノさん！」
どうやら風間さんに会いに来たことはもう伝わっていたようで、彼女の部屋に案内される
扉を少し開いて中を覗くも、室内には誰もいない
「あれ？風間さんは？」
「あー…さっきシャワー浴びるって言ってたから、まだ帰ってきてねーのかもな」
「そうか、じゃあ部屋ん中で待たせてもらうぞ」
そう言うとリボーンは軽い足取りでベットの上に座り込む
「なっ、お前勝手に！！」
「ははっ、すぐ帰ってくるだろうしここで待ってな」
「は、はい！ありがとうございます」
爽やかな笑みを浮かべながらディーノさんは部屋を出ていった
ドアが閉まる音を聞いてベットの近くにあった椅子に座る
ベットに座るリボーンの顔はさっきと変わらない真剣な顔のままだった
(…お、落ち着かねー…！ほんとに話って何なんだ？！)
「何そわそわしてんだツナ、ここは風間の部屋とはいえ病室だぞ」
「ぶっ！ち、ちがっ！俺は、お前の話が気になってるだけで…！」
「何だそっちか」
「う、うん…それにリボーンがそんな顔するのもめずらしいし…」
そう言うとリボーンはらしくもなく少し俯いた
「…悪い話ではねーんだ
ただ踏み込んだ話にはなるがな」
「それは、風間さんにってこと？」
「ああ」
(踏み込んだ話か…)
そういえば俺、風間さんのことあんまり知らないかも…
風間さんの出す話題って全部本の話だからなぁ
今まであまり気にしてこなかったけど自分の話はしたくないのかな…
そんなことを考えていると突然、慌ただしくドアが開かる
風間さんだ
彼女は何かから隠れるように素早く扉を閉め、ドアを背に深くため息をついた
「か、風間さん、どうしたの？」
『？！えっ、さ沢田さっ…！』
「！！」
俺と目が合った瞬間、風間さんは顔を真っ青にさせる
そして目を手で覆いその場にしゃがみ込む
「そ、れ…その目…」
驚きで声が震え、言葉を言い切る前に息を呑んだ
風間さんが目を隠す前
彼女の青く丸い瞳に
白い光の粒が、夕日を浴びてきらきらと輝いているのが見えた
それはまるで夜空に散りばめられた星々のようだった
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るるぶ(プロフ) - まおさん» ご指摘ありがとうございます。気づくのが大変遅くなり申し訳ございませんm(._.)m (8月18日 23時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 百二十二話がないですよ (6月29日 17時) (レス) id: afad3f7130 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2022年1月3日 0時
