第百七話 ページ17
「このままじゃマズいよ！！風間さんが…風間さんが！！」
「落ち着けツナ、ランボの時みてーに助けに行くことはできねーんだぞ」
「でも、それじゃ…！」
モニターに映る風間さんのは泣いていた
手と足から血を流し、涙を流した目は恐怖に染まっている
さっきはっきりと聞こえた
「アイツ、目を抉るって…本気かな？」
「っあの男はやりかねないっスよ…」
獄寺くんは焦りを含んだ声でそう言う
「…やっぱ、止めに行った方が良いんじゃーねの」
山本は今にも飛び出しそうな勢いだ
「待て、山本！まだ…」
ディーノさんが山本を止めようとした、その時
「ゔお"ぉお"い！！！とっととリング奪って終わらせろぉ"！！！！！」
「い"っ？！」
夜の静寂を突き破るような怒声が放たれる
ここにいる人間でこんな大声を出せるのはたった一人だろう
スクアーロがモニターに向かって怒声をあびせたんだ
スピーカーから短剣が落ちる音がした
少しして威圧感を含んだ低い声がモニター越しに放たれる
《…は？》
リリムの大きな瞳がカメラ越しに俺たちを睨みつける
「ひぃっ！」
(め、めちゃくちゃ怒ってるー！！！！)
「見事に怒らせたね、スクアーロ」
「…リリムのご機嫌取りはお前がやれよな」
「チッ」
彼の扱いにはヴァリアーでさえ手を焼いているようだった
《…もーいい、萎えた》
＊
「あ"ー、ほんっと最悪」
リリムさんは頭を乱暴に掻きむしりながら私の首にかかっていたリングを取る
『っ、あ！！』
「…そーいうことだから、コレは貰ってくね
遊ぶのはまた今度ねー」
『まっ、！いっ、た…』
太ももから血が流れる
追いつけないことがわかっているのだろう彼は余裕のある足取りで出口に向かう
(だめ、だめです…！！)
「…離してよ」
痛む足を引きずって、彼にしがみつく
『…っ、いやですっ』
「…ふーん」
発砲音
『ゔあ“っ！！』
(痛いっ、痛い痛い…！！)
至近距離で右肩を撃たれる
刺された時とは比べ物にならないくらいの激痛
それでもっ…！
「…いい加減にして、しつこい女は嫌いだよ」
必死に首を横に振る
「…あっそ」
『がっ！！』
しがみついていた体が後方へ吹っ飛び、壁に打ち付けられる
『かはっ…』
口内に血の味が広がる
ゆっくりとリリムさんが近づいてくる
「…意味わかんない」
『…？』
「何でそんな必死なの」
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るるぶ(プロフ) - まおさん» ご指摘ありがとうございます。気づくのが大変遅くなり申し訳ございませんm(._.)m (8月18日 23時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 百二十二話がないですよ (6月29日 17時) (レス) id: afad3f7130 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2022年1月3日 0時
