第１５２話 ページ9
『あ…あわ…』
「…ちゃんと前見て歩いてくれる」
『そっ、そそそうですね！こ、これからは気をつけます！』
(ひぃ…やっぱりこの人絶対私のこと嫌いです！)
めっちゃ睨まれてますし…！
は、はやく消えないと咬み殺される！！
『で、ではしっ失礼いたします！』
雲雀さんに背を向けて全速力で走りだそうとした
「待て」
『ぐぇっ』
途端、雲雀さんが私の後ろ襟をつかむ
「…そんなすぐに逃げようとしなくてもいいでしょ」
『はえ…』
(な、ななんんで引きとめたんですか…？！)
はっ！も、もしかして慰謝料の請求ですか？！
きっとそうです！忘れてましたが彼、不良でした！！
『ぁ、あの…今まとまったお金は持ってないので…
後日、雲雀さん宛に送金…』
「何の話してんの」
『ひっ、すみませ…』
「そんなことより」
雲雀さんが襟から手を離す
そして離れた手が今度は私の右手をつかんだ
驚くほど優しい手つきで
『っ…ぁ、ぁの…』
彼の指が手のひらの中心を擦る
ちょうど争奪戦で刺されたところだ
「傷の治りが随分早いんだね」
『へ…は、はい…』
(も、もしかして…心配、してくれてます？)
雲雀さんみたいな人でも怪我の心配するんですね…
もっと心のない人だと思ってました
「君、全部口に出てるよ」
『あっ、いえ…それはその…』
「何」
『ぁ、いえ…』
ま、また機嫌を損ねさせてしまいました…
「…僕だって怪我人を気遣うことぐらいするさ」
『…それは…きっ、嫌いな人にも、ですか…？』
「…は」
何が気に食わなかったのだろうか、途端に雲雀さんは眉をしかめた
「誰が、誰を嫌いだって？」
『え、あ…』
雲雀さんの不機嫌そうな顔が近づいてくる
「答えろ」
『ひっ、雲雀さんが…私のことを…き、嫌いだと…』
「…、…何でそう思うの」
手を掴む力が強くなる
『だ、だって廊下ですれ違うだけでに、睨まれましたし…』
それに前はあからさまに私のこと避けてたようにも思えましたし…
嫌われていると思うには十分な要因だと思いますけど…
「…そ、れはたまたま機嫌が良くなかっただけで
君が通りかかるタイミングがいつも悪かったんだから仕方ないでしょ」
『え、えぇ…』
(その理由はちょっと理不尽な気もします)
あれ、ということは…雲雀さんは私のこと…
「…別に君のことは嫌いじゃない」
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るるぶ(プロフ) - yuiさん» yuiさんコメントありがとうございます！励みになります！！更新は不定期な上に超遅くて申し訳ないのですが、待っていただけると嬉しいです。これからも本作品をよろしくお願いします＾＾ (3月25日 12時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - おもしろい！続きが気になる！ (3月25日 2時) (レス) @page37 id: a5bc97457e (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ(プロフ) - ゆいさん» ゆいさんコメントありがとうございます！！稚拙な文章ですが楽しんで頂けて何よりです！これからもちまちまたらたら更新で申し訳ないのですが、気長に待っていただけると幸いです＾＾ (2月25日 1時) (レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続きが気になります！ (2月15日 13時) (レス) id: e62345f358 (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ(プロフ) - 優波さん» うおおお！！優波さん嬉しいコメントありがとうございます！今月はテスト期間でめちゃくちゃ忙しいので更新は来月になってしまいますが、気長に待ってくれると幸いです〜！！ (1月14日 12時) (レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2023年3月24日 18時
