第１８８話 ページ47
チェルベッロの指示に従って各々歩き出そうとしたとき
ゴホンと咳払いが一つ聞こえた
「やるなら今しかないな…」
「え？」
「円陣だな」
『ですね』
「気合いいれましょう！」
「！そ…そうだね」
沢田さんは表情を少し明るくした
「お前達はそこにいればよいからな
10ｍルールに改訂したからよいんだ！」
「？」
クローム髑髏さんと雲雀さんに向けてそう言った笹川さん
意味がわからなかったのか彼女は首をかしげた
私達も同じように理解できなくてその意味を尋ねる
彼曰く円陣の10ｍ以内にいれば実質、円陣に入ったとする極限ルールらしい
(…何ですかそれは)
多分全員が同じ事を思った
「とりあえず組もうぜ」
「そうだな」
円を作り肩を組む
「よーしいくぞ！」
「沢田ファイッ！！オ──！！！」
静まった夜の空間に私達のかけ声が響き渡る
円陣が終わればそれぞれが沢田さんの方へ向く
「では後で」
「ボス、気をつけて」
「頑張れよ」
「無茶すんな」
『どうか、ご無事で…』
そうとだけ伝えて私は校庭へと歩き出す
かなり前を歩く雲雀さんの背中を追った
少しだけ歩いて目的地に着けば足を止める
親近感のある見慣れた校庭には不自然なほど高いポールが二本、並んでいた
(何ですか、これ……！)
ポールの先端
受け皿のようになったそこに光る何かが見えた
リングだ
あんな高いところにあるリングをどう取るか考えていると
リストバンドから雑音に混じってチェルベッロの声がした
《各フィールドにもうけられたポールの頂上にはフィールドと同じ種類のリングが置かれています》
《戦闘による奪い合いも協力もご自由に…ただし─》
不自然な間に緊張が走る
《できればの話ですが》
『！！？』
リストバンドを着けていた手首に痛みが走った
全身に感じる倦怠感と激痛
力のない体を支えきれず地面に頽れる
体中を駆け巡る痛みに歯を食いしばった
《ただ今、リストバンドに内蔵されていた毒が守護者全員に注入されました》
重く、熱くなる頭の中で「毒」という言葉がぐるぐると回る
かろうじて毒を入れられたことは理解できた
《デスヒーターと呼ばれるこの毒は瞬時に神経を麻痺させ立つことすら困難にします
そして全身を貫く燃えるような痛みは徐々に増してゆき、わずか三十分で─》
遠くなった耳元で絶望的な言葉が聞こえた
《絶命します》
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るるぶ(プロフ) - yuiさん» yuiさんコメントありがとうございます！励みになります！！更新は不定期な上に超遅くて申し訳ないのですが、待っていただけると嬉しいです。これからも本作品をよろしくお願いします＾＾ (3月25日 12時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - おもしろい！続きが気になる！ (3月25日 2時) (レス) @page37 id: a5bc97457e (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ(プロフ) - ゆいさん» ゆいさんコメントありがとうございます！！稚拙な文章ですが楽しんで頂けて何よりです！これからもちまちまたらたら更新で申し訳ないのですが、気長に待っていただけると幸いです＾＾ (2月25日 1時) (レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続きが気になります！ (2月15日 13時) (レス) id: e62345f358 (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ(プロフ) - 優波さん» うおおお！！優波さん嬉しいコメントありがとうございます！今月はテスト期間でめちゃくちゃ忙しいので更新は来月になってしまいますが、気長に待ってくれると幸いです〜！！ (1月14日 12時) (レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2023年3月24日 18時
