第１６１話 ページ18
「そんな…！お、俺…！！」
震える手を見つめる沢田さん
その瞳は困惑で揺らいでいる
「誰だ？じじいを容赦なくぶん殴ったのは」
「！」
彼の呼吸が荒くなる
「誰だぁ？モスカごとじじいを真っ二つに焼き切ったのはよぉ」
追い詰めるような声色に沢田さんの顔がどんどん青くなっていく
「そ、そんな…お、俺が…九代目を…」
「…ちがう…」
沢田さんの言葉が、今にも息絶えてしまいそうなほど弱々しい声が遮られた
九代目と呼ばれた人の声だった
「悪いのは…私だ…」
「きゅ…九代目！！」
「やっと会えたね…綱吉君……
すまない…こうなったのはすべて私の弱さゆえ…
私の弱さが…
XANXUSを永い眠りから目覚めさせてしまった…」
「？！」
「眠りとはどーいうことだ？
XANXUSはゆりかごの後ファミリーを抜けボンゴレの厳重な監視下に置かれたはずだぞ」
「ゆりかご…？」
「八年前起きたボンゴレ史上最大のクーデターのことだ
反乱軍の首謀者が九代目の息子でXANXUSであるという恐ろしい事実は機密扱いにされ
知るのはボンゴレ上層部とこの時戦ったボンゴレの超精鋭のみだがな…」
「XANXUSは…八年間止まったままだったのだ…
あの時のまま眠り続けていたのだよ
恐ろしいほどの怒りと執念を増幅させて…」
「え…？！ど、どーゆー…」
『い、一体何が…』
「ゴホッ…！」
『ぁ…！』
吐きだした血で地面が赤く染まる
「大丈夫ですか？！」
『っ…！リボーンさん！！これ、お借りしますっ！！』
「風間さん！」
リボーンさんの持っていた救急箱を開ける
『大丈夫…まだ、まだ間に合いますっ！！』
恐怖と困惑で硬直していた体を無理やり動かした
道具はあるんです、できるだけのことはやれるはず…！
こんなことぐらいしか私にはできないのですからっ
そう言い聞かせながら、震える手のひらでこれ以上血が流れないよう布を押し当てる
「綱吉君…」
息苦しそうな声
「無茶しないでください！！」
『っ…！！』
いくら押さえつけても流れだす血液
手が、体がさらに震えてくる
(ダメですっ、手を止めては…！！)
あの時とは違う
助かる命が目の前にあるんです
諦めてはダメ
「いつも…」
『お願い、ですからっあんまりしゃべらないで…！！』
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るるぶ(プロフ) - yuiさん» yuiさんコメントありがとうございます！励みになります！！更新は不定期な上に超遅くて申し訳ないのですが、待っていただけると嬉しいです。これからも本作品をよろしくお願いします＾＾ (3月25日 12時) (
レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - おもしろい！続きが気になる！ (3月25日 2時) (レス) @page37 id: a5bc97457e (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ(プロフ) - ゆいさん» ゆいさんコメントありがとうございます！！稚拙な文章ですが楽しんで頂けて何よりです！これからもちまちまたらたら更新で申し訳ないのですが、気長に待っていただけると幸いです＾＾ (2月25日 1時) (レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続きが気になります！ (2月15日 13時) (レス) id: e62345f358 (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ(プロフ) - 優波さん» うおおお！！優波さん嬉しいコメントありがとうございます！今月はテスト期間でめちゃくちゃ忙しいので更新は来月になってしまいますが、気長に待ってくれると幸いです〜！！ (1月14日 12時) (レス) id: 63f24df033 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るるぶ | 作成日時：2023年3月24日 18時
