10. (now) ページ11
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｢お前藤ヶ谷のこと好きだったんだろ？
どうせ今日も藤ヶ谷に会いに来たんでしょ？｣
｢...ちがう｣
心臓がバクバクしている。
｢昔からずる賢いの変わってないのな｣
｢え...？｣
｢なんで大して可愛くもない古川に
藤ヶ谷がかまうのかずっと気になってたんだ。
金払ってたんだろ｣
｢してないよっ｣
もう何が何だか分からなかった。
何を言っているの。
｢ほんっとそういう媚びうってたとこ
嫌いだったけど、なんでもいいや。
こんな美人なら周りに言い降らせるわ｣
｢...。｣
持っていたタオルをぎゅっと握りしめる。
どれだけ変わったと過信して
ここに来ても、結局
それはただの過信でしかなかった。
思い知らされて、もう掴まれた
肩の上の手から逃げるのも諦めた。
｢俺の人形になってよ｣
｢何してんの？｣
後ろからの声に男の
私を掴む手が緩む。
その隙に身体をよじらせて
男の手から抜け出す。
｢藤ヶ谷...｣
彼の姿は男の身体が邪魔で見えない。
それでも声だけで充分私をときめかせた。
｢あ、ごめん。
お取り込み中だった？｣
｢いや、別にもう終わったし｣
｢そうなの？じゃあちょうどよかった。
俺、古川に話あったんだ｣
男の背中からひょこっと顔を覗かせた彼。
8年ぶりに会った彼は
テレビで見る彼よりずっと
あのときの面影があって懐かしくなった。
｢よかったな。
大好きな藤ヶ谷が迎えに来てくれて｣
いやみをつぶやいて会場へと
歩き始めた男。
彼はその背中を見つめ、
何か思い出したように男を追いかけて行った。
そして耳打ちで何かを言うと、
こっちに戻ってきた。
男の姿はもう見えない。
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くろみ(プロフ) - 続き楽しみに待っています！ (2019年11月9日 17時) (
レス) id: 868825202b (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - ナナしさん» 嬉しいです(><)亀更新ですがこれからもよろしくお願いします( ..)" (2019年1月3日 23時) (レス) id: 1d4723c537 (このIDを非表示/違反報告)
ナナし - 続きが待ち遠しいです☆★ (2019年1月3日 9時) (レス) id: ee15053760 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そら | 作成日時：2018年11月23日 16時
