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「お客様である北山さんに
こんなこと頼むのは大変失礼だと
わかっているのですが」
「...。」
「実は今日いらっしゃったんです。
2週間ぶりに彼女」
「え...」
彼女と言われてすぐに
あの日のことがフラッシュバックした。
「彼女、ひどく酔ってしまっていて
もしお時間があるようでしたら
お越しいただけませんか?」
「いや、でも俺」
「飲みながら彼女、独り言のように
謝りたいってずっと言ってて。
本当に申し訳ないのですが、お願いします」
謝りたいって...。
それは俺の方だよ。
もう一度会ってもいいの?
「ミツ、行きなよ」
いきなり聞こえた玉の声。
ずっと見守っててくれていたようだ。
「...。」
「後悔するよ、今会わないと、
二度と会えないかもしれないし」
玉のまっすぐな目を見ていられなくて
思わず逸らした。
その仕草がなんだか、現実から
逃げているみたいで情けなかった。
「ミツ...。」
「...。分かりました、今から向かいます」
後悔したくない。
あんなに一緒に悩んでくれた
よこーさんと藤ヶ谷のためにも、
こうやって寄り添ってくれてる
玉のためにも、あの日の真実を
知らないといけない。
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作者名:そら | 作成日時:2017年9月3日 15時