九十三話 ページ5
有栖川side
煉「おはよう！昨日はよく眠れたようだな！」
彼の溌剌とした声が道場全体に響き渡りそれに答えるように隊士の大きな声がこだました。
教科訓練2日目の朝、太陽は既に地面に照りつけ雲ひとつ無い。
しかし、そんな天気とは裏腹に私の気持ちは少しどんよりとしていた。
昨夜、「よく眠れそうだ」なんて言っていたくせに名前で呼ばれたことがよっぽど嬉しかったのか「やっぱり寝る前にもう一度名前で呼んで欲しい。」と言い出した。
「おやすみ杏寿郎。」と多少照れながら彼の名前を呼ぶと嬉しそうに「愛い！もう一度！」と言われ仕方なくもう一度彼の名前を呼ぶ。
それが何度も続き、もういいだろうと制止の言葉をかけようとしたその瞬間「我慢出来ん！」と言い出し身ぐるみ剥がされことに至ったのである。
そのせいで私は寝不足なんですよ…
煉「A！今日も引き続き竈門少年の稽古を頼む！あと、今日は黄色い少年も加わるからな！その分、Aが稽古をつける隊士を半分ほどいただく！」
いただくって…言い方！
有『わかりました…煉…杏寿郎。』
煉「可愛い！よしじゃあ訓練を始めよう！」
隊士達を引連れて向こうに行ってしまった杏寿郎…本当に元気な人ね…疲れるなんて概念なんてないんだきっと…。
有『じゃ、じゃあ早速始めようか！善逸くん今日は、よろしくね。』
善「はい！今日は、Aと出来て嬉しいです！眼福です！」
が、眼福？
炭「あ、気にしないでください！善逸はこういうやつなんで！今日もよろしくお願いします！」
有『うん。昨日よりもみっちり教えるから着いてきてね。』
炭「はい！今日は、煉獄さんの匂いがいつもより強いですね！本当に仲がよろしいんですね！」
ザワっ！
彼の何気ない一言で道場中がざわめく。
善「馬鹿！炭治郎！お前なんてことを…というかもうそこまで行ったんですか？大人の階段登っちゃった感じ？キー！」
しばらく竈門くんは固まったあと顔をボン！と赤くした。
炭「すみません！ぶぶ無礼なことを！すみません！」
有『ぜ、全然大丈夫だよ！さ、さぁ…もう訓練始めちゃおっか！』
炭「そうでふね！よ、よろしくお願いします！」
私たちはこの気まずい空気を無くそうと強引に訓練を開始したのであった…
その光景を見て杏寿郎が愛おしそうに私を見ていただなんてその時の私は知る由もなかった。
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みるく(プロフ) - 華さん» ありがたいお言葉をいただき本当に嬉しいです。最近は忙しくてなかなか更新できていませんが出来るだけ早く更新できるように頑張ります！ (2021年10月23日 18時) (
レス) id: 14f43f79f7 (このIDを非表示/違反報告)
華 - いつも更新楽しみにしています！本当にこの作品が好きです。これからもがんばってください。応援しています！ (2021年10月23日 18時) (レス) id: 95cefb630e (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 桃んさん» ありがとうございます！ (2021年9月6日 9時) (レス) id: 6c726376e6 (このIDを非表示/違反報告)
桃ん - 続編おめでとうございます！！！！！！ (2021年9月6日 9時) (レス) id: 7c2939c0a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるく | 作成日時：2021年9月5日 14時
