★《甘い夜に溺れたい》最上 蒼太 ページ24
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深夜のバーのカウンターに腰掛ける女性が一人。
ワンピースから覗くスラリとした手足や艶かしい後ろ姿は、狼たちの視線を独占している。
男「ねぇ、こっち来て一緒に飲まない?」
「お断りします♪」ニコ
そんな愛想笑いさえ、男を虜にしてしまうA。
男「すんごいかわいいねっ!テレビ出れるくらいだよっ♪」
「…どうもぉ♪」
みだらに詰め寄られるAの肩に、そっと手を置く人は爽やかな笑顔で告げた。
「ごめんなさいね、この子僕の連れなんです。」
男「なんだ、待ち合わせかよっ。」
チッと舌打ちをして席を立つ男と入れ替わるように座る蒼太。
「…ふふ…そーちゃん来るの遅いから、ナンパされちゃった♪」
少し赤らんだ顔でそう笑うAに、普通の男なら耐えられない。
だが蒼太は、慣れてた様子でやれやれと肩を落として答えた。
「まったく……
色気使うのも、程々にね?」
「はぁい」
甘えた声で答えるAは、そのまま蒼太の肩に頭を乗せる。
「何か呑む?」
「…んー…ホワイト・サテンで」
「じゃあ、僕はハイ・ライフで。」
「かしこまりました。」
二人が注文すると、バーテンはそっとその場を離れた。
「はぁ…久しぶりだからって、ちょっと飛ばしすぎじゃない?」
お酒に強いはずのAが、既に目がトロンとしていることに、蒼太は内心驚いていた。
えへへ〜と蕩けた笑顔を浮かべるAは、蒼太のかつての仕事仲間。
スパイ時代の蒼太と肩を並べて世界を渡り歩いた彼女は、腕利きの情報屋だ。
「……僕だって、色々ガマンしてるんだけど?」
「ん〜?
そーちゃんはもう慣れてるでしょ?」
いたずらっ子のようにそう笑うAに、蒼太は分かりやすくため息を吐いて、その額を指で弾いた。
「はぁ〜あ。
こんなイジワルなAの相棒は、他のヤツじゃ無理だよ」
「そうだね、私もそう思う♪」
「お待たせいたしました。」
タイミングよく目の前に出される2つのグラス。
二人はゆっくりとそれに手を伸ばし、見つめ合ってグラスを重ねる。
「「……乾杯」」
二人の夜は、まだまだこれから。
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【カクテル言葉】
ハイ・ライフ『私はあなたに相応しい』
ホワイト・サテン『程よい関係』
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くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - anna@さん» anna@さんコメントありがとうございます!もしかして第4章のお話ですか!?前の作品も読んでくださりありがとうございます!私もカーレンジャー好きなので楽しんでもらえて嬉しいです(^^)また短編集を書きますので、その時にリクエストお待ちしています♪ (2019年2月17日 23時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
anna@(プロフ) - はじめまして!上杉実の話を読んだのですがとても面白かったです!よければまたカーレンジャーのお話が読みたいです!お忙しいとは思いますが更新頑張ってください! (2019年2月17日 20時) (レス) id: 93dcbd0b96 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 匿名さん» 初めまして!いつもならリクエストは常時受け付けているのですが、残念ながら現在受け付けておりません。もしご要望が多ければ、リクエスト受け付け用のページを作ろうかな……とも思っています。よろしければご意見ください。 (2018年7月24日 15時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 突然すみません、リクエストは受け付けていますか? (2018年7月23日 20時) (レス) id: 6218b45d75 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - aira0426さん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^^*)楽しんでいただけて良かったですっ!応援してもらえてとても嬉しいです♪ぜひ次の作品にも遊びに来てくださいね(^-^)/お待ちしております☆ (2018年7月23日 17時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くっきーー(゚レ゜) | 作成日時:2018年3月14日 23時