そして、彼は考えるのをやめました。27 (ページ39)

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■Episode1302 ページ39

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【桃華ひと夏の経験であります】

＿＿＿＿＿＿＿＿

「えへっ！556にタイプG1年分と交換して貰っちゃったぁ！」

「良かったですね、軍曹さん！」

「てゆーか、物々交換？」

あれから、参加賞目当ての556とZZダンガル目当てのケロロは交換を果たし、
とても嬉しそうに箱を撫で、タママとモアも微笑ましそうに眺めていた。

ギララもアイスを食べながらそれを見つめる。

「ポエム付きだけど中身は大丈夫だからね！」

そう言ってケロロが箱を開けると、
割り箸とボロボロのダンガルのパーツが入っていた。

「っ！？」

それを見たケロロは勿論絶句。

［556さん、食べ物と間違えたみたいです］

「ごちそうさまぁ！！！」

「…あの人本当になんでも食べるね」

［いや、アンタも人のこと言えないよ？］

どうやったらダンガルと食べ物を間違えるのか過去最高に謎である。

何でも食べる556に対して小声で呟くギララに
ナレーターは透かさずツッコミを入れた。

「なんじゃこりゃぁぁぁぁ！！！」

［これは人生ガ二度アレバ銃］

ケロロはあまりの悲惨なものにZZダンガルを投げつけて、
近くに置いてあった人生ガ二度アレバ銃が倒れ、
何故か発射されてしまった。

その銃が原因で、桃華行方不明になる出来事が起こってしまったのだ。

＿＿＿＿

「…なんだよ…なんなんだよ…」

「軍曹さん…」

「おじさま…」

ZZダンガルが悲惨なあまりに絶望に浸り、
四つん這いになって大量に涙を流すケロロに
タママとモアが背中を擦っていた。

「…なんか買ってきます。
隊長、何か食べたいものってありますか？」

ギララ子のペコポン人スーツに着替えたギララは
しゃがんでケロロに何が欲しいか尋ねる。

「…あいす」

「了解です」

ケロロから『アイス』と言葉が聞こえたので
ギララ子はそのままアイスを買いに行った。

＿＿＿

「…………」

無事にアイスを買ってこれたギララは
袋の中に入っているアイスを持って、
ケロロ達の元へと戻ろうとした。

すると、下にカニがいるのを見つけ、
思わずギララは下を向いて歩いてしまう。

「わっ」

誰かにぶつかってしまい、少しよろめきはしたが
その場に転ぶことはなかった。

「…ごめんなさい」

謝った男性に一言謝罪をしたギララは一礼し、
ケロロ達の元に戻ろうとしたその時だった。

─ガシッ

「………？」

ぶつかってしまった男性に腕を掴まれてしまった。