第１７話 ページ22
亮「色々、あったな」
来夢「えっ？今更何を言ってるの。」
亮「……いいや。」
来夢「……お兄ちゃん、あのね」
ステージで、始ちゃんがじっと亮さんの方を向く。
？これから何が起こるんだろ
始「音楽を始めたきっかけになった……兄に捧げます__TRIPLET」
来夢「あっ……」
やっぱり、ここでお兄ちゃんに対して曲書いたんだ。
やっぱり、始ちゃんは苦手だな。
だからと言って始ちゃんが嫌いなわけではないけれど。
来夢「ふぅ。」
少し離れたところに行き水分補給。……終わったかな
亮「何をしていたんだ？」
お兄ちゃんに声をかけられた。
これは少し泣いてたな。
来夢「んー？体調悪くてここでボーッとしてた。」
亮「そっか。」
来夢「あれ、思ったよりも心配しないのね！」
亮「……ああ。」
来夢「はぁ……あの時みたいに倒れたらどうするつもりだったの〜？」
お、思ったよりすぐ振り向いた。
そんなくらい顔するんだ？
亮「ごめん、来夢」
来夢「！？」
急に抱きしめられた。いやいやいや！？
ん？こんなの初めてだな。
でもなんか悪い感じはしない。兄弟だからね。
亮「……そうだ、少しこっち来て」
来夢「はーい」
亮「始。」
来夢「始ちゃーん！」
始「兄貴……それに姉貴。」
亮「トリプレット。色々あったな……。」
始「ああ」
来夢「うんうん、色々あったねー！」
ん、なんか足踏まれてるんですけど。
なんか言ったか。私
始「姉貴、連絡先。」
来夢「あー、オケオケ！」
とりあえずメアドだけ交換した。
電話番号でも良かったけど。それはそれで甘えてしまうから、やめとく。
亮「……またな」
来夢「じゃあね」
始ちゃんの視界から消えたあとお兄ちゃんはなぜか私に甘えてくるんですけど←
亮「今日は、久々に俺の家に来るか？」
来夢「マジで！？いいの？」
亮「ああ。」
とか言いつつ、暗い顔をするのをやめてくれ。
黒岩「…車用意できました。」
亮「……おい黒岩、さっきの男は」
黒岩「はい。
先程片山始さんを襲わせた暴男たちの仲間でした。来夢さんを突き飛ばしたことを吐くまでに時間がかかりましたが。……とりあえずはしばらく大丈夫でしょう」
亮「そうか。」
来夢「えっ、やっぱり突き飛ばさたんだ？」
亮「………ああ」
少しだけ、怖い顔。
声も怖かったけどね。
来夢「……お兄ちゃん。こんないいところに住んでるのね。」
亮「悪いか？」
来夢「んー、よっぽど病院の方が住みやすいや。」
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作者名：黄泉 | 作成日時：2018年4月15日 19時
