第１０８話 ページ16
零「ねえねえ！早く何か言いなよ〜！」
今、数十人掛りで襲ってきたごろつき達を中也の重力操作で動きを封じ、口内の毒を確認し、今から 拷 問をするところだった。
というか半分してるようなものだが。
中也「零！顔が怖い！」
零「笑顔でやる馬鹿がおるか！」
中也「手前の兄だ！！」
零「えー？」
中也「……んで？」
男「……本当に何も知らないんだ。ただの雇いだ。
お前らが思うほどの情報は何もない！！」
中也「ふぅん……どうする、太宰」
太宰「奥に向かおうか。……奥にボスがいるんだろう？」
男「あ、嗚呼……秘書の異能者もいる……という噂がある。」
太宰「へぇ。」
零「芥川、ここの仕上げ頼んだ。私らは奥に向かう。」
・
・
太宰「……ここって」
中島「洋館の手前の建物ですね……見ておきます？」
太宰「…待って。」
零「……ぐっ」
……狙撃？此処に人がいたのか。
５人？この位置___
太宰「零！」
零「罠……射撃音なし」
中島「な、なんですか！？」
零「狙撃か……異能の展開が遅れた。」
中也「おまけに消音器か……零。」
零「問題ないわ。」
中也「……！」
太宰「土人形か。でも触れて仕舞えば____。」
零「……いた。うん、処理完了。 行こう」
太宰「零、歩けるかい？」
零「平気よ。」
中島「でも……」
ーー
ゼロ「来たか。」
和泉「その様ですね。」
ゼロ「……さて、次の作戦は？」
和泉「…さあ。御自分でお考え下さいませ」
ゼロ「虎の異能者と無効化の異能者はどう攻略する？」
和泉「虎は、縛って仕舞えば此方の勝ちですわ。」
まだ私がマフィアから派遣された人間だと気付いていないのかしら？それともわざと此方の正体を知らないふり？
ゼロ「銃撃の音がするな__此れはもうすぐそこだ。」
和泉「ええ、ですね。」
ゼロ「和泉…真冬は？」
和泉「ああ、楽しかったです。」
ゼロ「お前の感想は要らないんだよ。」
和泉「んー…」
少しの沈黙が部屋に流れた。
その後、近くの扉が思いっきり開かれた。
中島「太宰さん！いましたよ」
和泉「じ、人虎っ……！」
中島「あれ、貴女って……。」
零「………ん？どうしたの」
和泉「あー……嘘でしょ…なんで太宰さんがいるんです？」
零「え、だってさ似合うじゃない？」
和泉「もう、困りました…」
ゼロ「ちょっと待てちょっと待て……し、知り合いか？」
和泉「はい。昔の上司と其の友人です。」
ゼロ「……この後どうするつもりだ…？」
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作者名：黄泉 | 作成日時：2018年10月11日 18時
