第２話 ページ8
薬研「奴らにとっての、不都合な事を変えたいんだろう。」
ユズ「まあ、そんな感じかな。簡単に、適当に言うとね。あなた達の目の前に現れたのは流石に、此方も想定外ですね。」
美桜「そうなの？たまたまじゃないかしら。」
ユズ「いえ、過去に一件だけ、“現代”に戻った審神者がね、怪我をしたことがあってね」
美桜「それは大変ね」
薬研「………ん？」
ユズ「薬研？」
薬研「いや、なんでもない。」
この子が、もし、審神者となるのなら…
あの時代で、この子が生きてなければ……？
美桜「…えっと、どうされましたか？薬研さん。」
薬研「体調は？」
美桜「結構良いですね。」
薬研「そうか。……って仲間のことも説明した方がいいんじゃ？」
ユズ「ああ、それは適当に。私は例の本丸の調査するから。」
薬研「飯は？」
ユズ「部屋で、蜂須賀と取るから。今日は客人をもてなせ。」
薬研「わかった。」
美桜「…？」
薬研「そろそろ、時間だな……行くか。」
美桜「……はい。」
＊＊＊
アフィン「あ、相棒！」
美桜「アフィン？起きた」
アフィン「おはよう。今日の夕食は豪華だぞ？」
美桜「そうだね………。えっと…？」
アフィン「？」
ユズ「美桜ちゃん？早く座って食べて食べて？隣の子もほらっ」
美桜「……えっと、貴女……誰ですか？」
ユズ「へっ…？」
美桜「あの、なんで、私ここにいるんですか？」
アフィン「あ、相棒！ほら……この人達に助けてもらったんだよ」
美桜「……そうなの？」
アフィン「そうそう！ま、まずは夕飯！折角用意してもらったんだし。」
美桜「うん、少しお腹すいた。」
加州「大丈夫？」
美桜「……はい。」
ユズ「み、みんな仲良くしてね！」
髭切「にしても、この子達すごいよねえ。かなりの数を倒しちゃったんだから。」
膝丸「剣でも習ってるのか？」
美桜「いえ。私が私を認識した時からそう、なっていますから。」
加州「？」
美桜「意味は、分からなくていいですよ」
加州「そう。……でも、やっぱ不思議な人。」
美桜「うん。」
アフィン「相棒、あんまり食べながら喋るなよ。」
美桜「ごめんなさい」
アフィン「まあ、いつもそうか。」
さっきの様子、やっぱり聞いた通りだ。
コールドスリープの影響による、記憶の不安定さ。……でもまあ、落ち着くまで俺が近くにいないとな。
美桜「……寿司、美味しい。」
アフィン「そうだな、久々に食べた気がする。」
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作者名：黄泉 | 作成日時：2020年1月16日 22時
