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そこには、不運で名高い、善法寺伊作…さんがいた。
イメージ的には委員長だけれど、まだ1年生だもんね。
「あ、いえ、大丈夫です」
「なら良かった〜」
「ハイ」
「ところで、君も1年生なの?」
「そ、です」
「一緒だね〜」
「ですね」
「僕は善法寺伊作って言うんだ」
「そうなんですね」
あは、存じております。なんて口が裂けても言えないけども。
それにしてもやばい、すごくグイグイくる。あなたってそんなキャラでしたっけ?
いや、6年生の落ち着いているイメージが強いから、そんな少年全開の元気な感じで来られると、困る。
ただでさえ同じ次元にいることに処理が追いついてないのに、こんなに来られたら本当に気絶しかねない。
シナ先生、気づいてて逃げたな…いや、気づけなかったのが悪いんだけども…
「それじゃあ、また」
「待って!その、君の名前は?」
「いや、あの」
「…教えてくれないの?」
あっ、ほんとに、ほんとにやめてください。そんなにシュントとしないでください。オタクはその顔に弱いんです。
そんなに目をウルウルさせても何も無いですほんとに。私はモブです。ほんとに。
「あー…A、Aです」
「わぁ、Aくんだね!」
「あ、はい…ん?」
「あれ?違ったかな」
この時代、髪の長さで性別は分けられない。そしてきっと彼から私の顔は見えていない。
学年で1人のくノ一より、忍たまに変装している方が注目されにくい…??
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ねこまる - めっちゃくちゃ面白かったです!更新楽しみにしてます! (2023年4月12日 21時) (レス) @page42 id: 580960554b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白桃 | 作成日時:2023年3月5日 8時