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集団胃腸炎【42】 ページ4

葦木場side



体が怠い...


朝からなんか本調子ではなかったが、体が怠いくらいで学校を簡単に休む訳にもいかないのできちんと出席した。


1時間目の授業中、やっぱり体が怠くていつもは寝たりしないけどなんか辛くて顔を伏せていた。


しかもなんか胃がムカムカする。


少し気持ち悪い...風邪かな?


?『葦木場?大丈夫か?』


顔を伏せていたので暗闇の中だったが誰かに声を掛けられた。


顔を上げると目の前には先生が居た。


先『葦木場?具合悪いのか?』


サボってると思われたかな...


ハッと起きる。


葦『すみません!』


周りを見るとみんなはプリントを解いていた。


先『お前顔色悪いぞ?』


葦『ちょっと体が怠くて...』


先『そうか、保健室行くか?』


葦『んー...』


先『なんかあったら声掛けろよ。』


そう言って先生は去っていった。


やばい、きちんとしなきゃ...


俺はきちんと起き上がりプリントを解き始めた。


だが文字が揺れて見えてるような気がする...


じっと文字を見つめていると本格的に気持ち悪くなってきた...


プリントを裏返しじっと机を見つめる。


落ち着け、落ち着け...


葦『...フゥー...』


呼吸を整える。


ダメだ...気持ち悪い...


保健室に行こう...


そう思い俺は先生に言う事にした。


葦『先生...ちょっと気分悪くて保健室に行ってもいいですか?』


授業中に手を挙げれば目立つので少し嫌だったがこのままの方が辛いと思い、意を決して発言する。


先『構わないぞ、1人で大丈夫か?』


葦『ハイ...』


そう言って俺は教室を出た。


廊下は少し寒いが教室が暑かったので気持ちいい。


保健室まで歩き始める。


葦『ん...フゥ...』


少し歩いただけなのに目の前がグラグラする。


気持ち悪い...


思わずその場にしゃがみ込む。


葦『ハアッ...ハアッ...ハアッ...』


そのまましばらくじっとする。


?『葦木場?どした?』


誰...?


葦『...あらき...たさん...』


振り向くと荒北さんだった。


荒『調子悪りいの?』


心配してくれているのか、俺に目線を合わせてくれる。


俺は喋るのが少しつらくてただ頷いた。


荒『まあそうだよな、授業中にそうしてるくれえだからな。』


ずっとしゃがんでいたから足が疲れてきた...


荒『足辛い?動けねえなら一回座る?』


え?心の声が伝わった!?


荒北さんすごい!


体調は悪いけどそんな風に思う自分に驚く。

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作者名:momo | 作成日時:2020年11月24日 18時

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