遅刻譚1 ページ2
Aside
「やっ…ばいっ‼遅刻決定だぁぁあ‼」
妾は今、水色のリュックサックの中身がガチャガチャなるほど走っている。
理由は簡単。あのラブラブ両親から離れる為に必死に勉強して合格した岬高校の入学式に遅刻しそうだからである。
否、現在進行形で遅刻決定‼‼
因みに無事合格したおかげであのラブラブ両親が住んでいるところから3駅離れたアパートに住む事が出来た。
でも…‼これはないでしょう⁉
何時も両親に起こしてもらっていた癖でタイマーをセットし忘れたなんてっ‼それで遅刻したなんて…っ‼
「最悪だっつーのぉっ‼」
叫びながらブレーキをかけないで右に曲がる。
するとそこには目的地の岬高校があった。
「ここ…かぁ…」
『これで第××回入学式を終わりにします』
風に乗り、体育館と思われる建物がある方から少し嗄れた声が聞こえる。
「お、終わっちゃったぁ⁉」
無駄にでかい校門の前で妾は叫んだ、1人で。
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あの後、とりあえず職員室に行った方がいいよなと思い、妾は校内を歩きまわる事にした。
「…にしても職員室が見つからないんだよなぁ」
もう探して1時間ぐらい経ってるんじゃない?
え?だったら自分の教室に行けって?
無理だよ、先生が私のクラスが何組か知ってるんだから。
なんて、誰に問いかけて解説しているのかわからない事をしていたら…
「大丈夫ですか?なんか迷子になってるみたいですけど…」
迷子なんて失礼なっ!つーか誰っ⁉
そう思って勢い良く後ろを振り向いたらそこには……
妾と同学年っぽい雰囲気を醸し出している茶髪の好少年がいた。
…え、お前誰だし
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作者名:伊月 桃音 | 作成日時:2016年11月6日 18時