弱虫ペダル×体調不良 (ページ44)

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真波×胃腸炎② ページ44

今泉side

今日は小野田と鳴子と3人で山に行く約束をしていた。

にしても暑い。

途中自販機を見つけたから飲み物を買おうと思い、すぐに追いつくから2人に先に行っててくれと言った。

自販機の前のベンチで誰か寝てる？

迷惑なやつ。

あのジャージ...箱学？

でも近づくと寝てると言うよりは息が荒くて苦しそうに見える。

声...掛けるか。

今『あの、大丈夫ですか...？』

こちらをゆっくりと振り向く見たことのある顔。

今『あ、お前は箱学の...』

真波山岳。にしても顔はやつれていて顔色が悪すぎる。

真『何故君がここに...？』

今『今日は小野田と鳴子とあの山に行くんだよ。』

真『そう...なんだ...』

今『それで自販機があったから飲み物買おうとしたらこんなとこに寝てる奴がいたから声を掛けた。お前顔色悪いぞ。』

真『...』

反応がない。

今『小野田と鳴子も呼んでくる。』

こいつのことが気になるが俺だけいても仕方ないと思い、小野田と鳴子を呼ぶことにした。

すぐに自転車に乗り、2人を追いかけた。

俺が合流するまでゆっくり走ってくれていたのかすぐに追いつく。

鳴『カッカッカッ！遅かったな！透かし！』

小『追いついたんだね！今泉くん！』

今『ちょっと一緒に引き返してくれないか？』

小『え？どうしたの？今泉くん。』

鳴『なんかあったんか？』

俺の顔を見て2人の顔が真面目な表情になる。

今『俺じゃない。下に死にかけの奴がいる。』

鳴『は！？誰やねん！』

今『いいから来てくれ。』

そう言うと、2人は一緒に引き返して来てくれた。

先程の自販機の場所に到着する。

あれ？

さっきベンチにいた奴がいなくなっていた。

鳴『透かし！死にかけの奴ってどこやねん！』

ベンチの前に自転車とボトルはある。

小『これって...真波くんの自転車...？』

今『ああ、そうだよ。そいつが死にかけの奴。さっきまでここのベンチにいたんだが...』

小『なんかあったのかな！？心配だね！』

あいつどこ行ったんだ？

あ、トイレか？

顔色悪かったし気分悪いとか？

そう思った。

今『トイレかも。』

そう言うと俺達3人は真波の自転車の隣に自転車を停めて近くのトイレに向かった。

トイレに入ると個室が一つしまっていた。

小『真波くん！？いる！？』

小野田が個室に向かって声を掛ける。

真『坂道...ハアッ...ハア...くん？』

中から弱々しい声が聞こえた。