弱虫ペダル×体調不良 (ページ23)

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金城×貧血① ページ23

金城side

インターハイが終わり、もうすぐ俺たちは部活を引退する。

こうやって部のメンバー達と一緒にペダルを漕ぐのも後数回だ。

そんなある日の部活前。

授業が終わり部室に向かおうと席から立ち上がると、グラッと激しい頭痛に視界が歪み思わず席に戻る。

田『おい金城？どうかしたか？部室に行くぜ！』

田所に声をかけられる。

金『...いやっ...そうだな、行こう...』

何だこの激しい頭痛、立ち上がれない。

田所の背中が見える。

田『おい、金城？』

中々立ち上がらない俺の姿見て、田所がこちらに戻ってくる。

金『いや...何でもない。』

田『おいおいなんか顔色悪いぞ？大丈夫か？』

金『ちょっと頭痛が...落ち着いたらすぐに行くから先にっててくれ。』

田『でもよお...』

金『いいから先に行っててくれ。』

田『分かったよ。落ち着いたら来いよ。待ってるからな。』

金『おう...』

なんなんだ、この頭痛とフラフラする感覚...

とりあえず田所に迷惑掛けるわけにも行かないので先に部活に行かせた。

今は教室に1人。

金『少し寝るか...』

そのまま机に顔を伏せた。

それから少しした時...

金『ッウ！！っハアッ...！ハアハア...』

急に胃の中から何かが込み上げてくる感覚がして、フラフラしながらも、急いでトイレに向かう。

急いで個室の鍵を閉め、便器に顔を埋める。

金『...！っ...！ウゥ！っゲェーっ..パシャパシャっ..ハアッ...ハアッ...！』

少し戻してしまった...気分が悪い...

すると...

田『おい、金城いるのか！？』

田所...？何でここにいるんだ...？

田所side

金城の様子がおかしかった。

理由を聞けば頭痛だと。寄り添ってやろうとしたら先に部活に行けと言われたから仕方なく教室を出た。

でもよお...気になるじゃねえか。

一度は部室まで行ったが、忘れ物をしたと言い俺は金城のいる教室に戻った。

田『あれ？いねえや。入れ替わりで部活行ったか？』

校舎は広いので、戻ってきた道と別の道で金城が部活に行く事はおかしなことではない。

田『んだよ。小便でもして戻るか。』

俺はトイレに行った。

量を足していると1番奥の個室から苦しそうな声が聞こえた。

金『...！っ...！ウゥ！っゲェーっ..パシャパシャっ..ハアッ...ハアッ...！』

明らかに金城の声だ。

田『おい、金城いるのか！？』

俺はトイレをさっさと済ませ、閉まっている個室を強くノックした。