31 お茶会へ ページ33
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案の定食欲がわかず、目の前に置かれた朝食の量が減らない
元気よくいただきます！と始めた時から既に数十分は経過しているというのに…
それを見兼ねたジョゼフは、横に座るAへそろりと顔を近づけ、ひそひそと話す
「もしかして、体調がすぐれないのかい？」
「う……、でもちょっと風邪引いただけだから…」
気まずそうにぼそぼそと彼女は話す
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「俺の胃袋はこんな量では満足しないぞー！」
横に座るウィリアムが急に大声を出したかと思えば、身を乗り出し私の朝食の皿を自身の方へやった
「ちょっと！Aの朝食じゃないのそれ！返しなさい今すぐ！」
マーサは口から火がでそうな勢いで怒る
「ごちそーさん！もう俺の胃袋の中だ！」
「Aに謝りなさい！！！」
「マーサさんっ！私、朝はあまり食べない方だし、気にしないでください！」
私はマーサをなだめるようにまぁまぁと言いやった
「…そう？…でも、ウィリアム！！！あんた今日のゲーム助けてやらないんだから！」
「おい！こっちに来るんじゃねーよ！？」
マーサはウィリアムを追い回し、そのまま広間の出口へと消えてしまった
去り際、ウィリアムがこちらへグッドサインをおくってきたのをみて、拍子抜けした
…彼は、私の代わりに朝食を食べてくれたみたいだった。
2人のやりとりの様子で何かを察したジョゼフは、Aに耳打ちする
「A、後で僕の部屋へおいで。美味しい紅茶をいれてあげよう。」
「へ…？」
私の返事を待たずに、ジョゼフは席を立ち広間から姿を消した
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朝食後、少し身なりを整えジョゼフの部屋に行く準備をした
手ぶらで行くのは気がひけるが、この世界にショッピングができる場所があるとは思えない
「…うーん、しょうがない、よね…」
私は少し急ぎ気味に部屋をでて、同じ階のハンター達が住まう棟への渡り廊下を歩く
初めて通る場所というのもあって、少し不気味に感じた
…だって、あの怖いリッパーさんみたいなハンターがいる棟って……
「ん？Aさんじゃないですか。」
「ひっ………！」
顔を上げると、そこには白無常がいた
「どこかへ行かれるのですか？」
「実は、ジョゼフさんとお茶をする約束をしてて…」
「…ふむ。」
少し考え込むようなしぐさをする白無常だったが、パッと顔を上げて私に微笑みかける
「では、彼の部屋まで案内しましょう。」
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私はこの時、彼の異変に気づけなかった。
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あまね(プロフ) - めちゃくちゃ好きです😭 (4月27日 16時) (
レス) @page48 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 続きが気になります (1月8日 8時) (レス) @page45 id: 8dd546cbdc (このIDを非表示/違反報告)
おかさん(プロフ) - 今更ではありますが、更新、楽しみに待ってます… (2022年10月20日 5時) (レス) id: 48fcbe9d4c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - アリスさん» 作者さんでもないのに横からすいません。その文を見た時にドキッとしてしまいました...確かに私たちが楽しんで読み進めれば主人公はその分酷い目にあう。そんな発想はなかったのでまた違う面白さが見えてきました！ありがとうございます (2019年12月14日 0時) (レス) id: 31f2218efb (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 初コメ失礼します。個人の感想ですが、何かこの作品を読んでいると犯人は私たち読者？と思いました。主人公は刺激を求めて、私たちはドキドキを求めるみたいな。この作品は私たちが楽しめば楽しむ分だけ主人公に色々な出来事が起こると思いました。変な文ですみません。 (2019年9月25日 2時) (レス) id: cf8111877c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむちゃん | 作成日時：2019年7月4日 19時
