17 不気味な嵐 ページ18
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ノートンさんが天然なこと、ジョゼフさんは紅茶をいれるのがとっても上手で意外とお茶目で…
昨日の夜に来たばかりとは思えないほど、荘園の住民達と仲良くなれた気がした
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「さぁ、少し風が冷たくなってきたからお開きにしようか。」
ジョゼフの一声に空を見上げると、日が傾き始めていた
「今日は本当に楽しかったです！…また参加できたらいいなぁ…。」
私は３人の顔を見て微笑む
「当然なの！私達はAに少しでも楽しい生活を送って欲しいから…そのお手伝いをさせて欲しいの」
エマの言葉にノートンとジョゼフは頷き、暖かさに包まれる
お礼を言い、みんなの優しさに思わず涙を誘われそうになるが
――その時だった
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「まずいな、急に天気が悪くなってきた…。」
ジョゼフが空を見上げると、不気味なほどに黒い雲が立ち込めた
ひんやりと肌を通り過ぎる風にぶるっと鳥肌が立つ
ジョゼフに続き３人が空を見上げた瞬間、バケツをひっくり返したような雨が降ってきた
「皆！早く軒下へ！」
ノートンを筆頭に私達は席を立ち荘園に向かって全速力で走る
「わっ……！滑る……」
水分を含んだ芝生の上は、私の足元をすくおうとしているようだった
「大丈夫かい？…転んで怪我をしたら大変だ。ゆっくり行こうか。」
ジョゼフとAは走るスピードを緩め、前を走るノートンとエマとの距離を開けすぎないよう気をつけた
「…少しでも雨よけになるだろう。」
そう言ってジョゼフは自身が羽織っていたものを私にかける
先ほどまで彼が着ていたからか暖かかった
「ジョゼフさん、ありがとう…」
ジョゼフは私を見て恥ずかしげにはにかんだ
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『楽しんでいるかしら？』
頭の奥まで響くような不気味な声に、4人は足を止めた
何かを察したジョゼフはAを背に隠し、警戒態勢に入る
「一体誰の声なの…？」
エマは不安そうにノートンの服をつまむ
『荘園の姫よ、己の悲劇は美しい花の散り際のように…荘園の住民達の心を支配するだろう』
『護衛の者達には少し楽しませてもらわないとだよね？』
黒雲から聞こえる人ならざる声達に、誰もが畏怖した
「ダメだ！皆！一箇所に集まって！突っ伏して！！」
ノートンはエマの手を引っ張り私達の元へと駆け寄り、そして身体を寄せ合うように地面へと突っ伏す
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そして…
切るような激しい風の音に顔をあげた時には、私達は竜巻のような激しい風の中に閉じ込められていた
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あまね(プロフ) - めちゃくちゃ好きです😭 (4月27日 16時) (
レス) @page48 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 続きが気になります (1月8日 8時) (レス) @page45 id: 8dd546cbdc (このIDを非表示/違反報告)
おかさん(プロフ) - 今更ではありますが、更新、楽しみに待ってます… (2022年10月20日 5時) (レス) id: 48fcbe9d4c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - アリスさん» 作者さんでもないのに横からすいません。その文を見た時にドキッとしてしまいました...確かに私たちが楽しんで読み進めれば主人公はその分酷い目にあう。そんな発想はなかったのでまた違う面白さが見えてきました！ありがとうございます (2019年12月14日 0時) (レス) id: 31f2218efb (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 初コメ失礼します。個人の感想ですが、何かこの作品を読んでいると犯人は私たち読者？と思いました。主人公は刺激を求めて、私たちはドキドキを求めるみたいな。この作品は私たちが楽しめば楽しむ分だけ主人公に色々な出来事が起こると思いました。変な文ですみません。 (2019年9月25日 2時) (レス) id: cf8111877c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむちゃん | 作成日時：2019年7月4日 19時
