18 疑問の種 ページ19
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「…このままだと、渦にのまれてしまう。」
ジョゼフが静かにつぶやく
私達は段々と縮小されていく渦の中に閉じ込められていた
残された時間の少なさに4人は息をのむ
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「ジョゼフさん…2人のこと、頼んでもいいでしょうか。」
ノートンは緊張で喉を鳴らし、そして自身のポケットの中から円形物を取り出した
「ノートンさん、何をするつもりなんですか…？」
まるで自身を犠牲にするような言い方に、私は不安になった
ノートンはAの頬を優しく撫でる
「本当に君は優しい。…安心して、僕も必ず後からついていく。」
私に微笑みかけた後、ノートンはジョゼフへと急かすように目配せした
ジョゼフはやれやれという表情を浮かべ
「2人とも、僕にしがみついて！」
緊迫した声で促されるように、私とエマはジョゼフにしがみつく
「のっ…のみこまれちゃう…！」
ジョゼフの声と同時に竜巻が一気に縮小され、息ができないほどの恐怖で心を支配される
…と同時に私達３人は、ノートンから放たれたものに反発したように、竜巻の外へ投げ出された
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ジョゼフがかばってくれたとはいえ、地面に打ち付けられる衝撃に思わず声が漏れた
「っ…」
「A、大丈夫かい？
…なんとか助かったみたいだ。」
ジョゼフは地面の衝突の反動で横たわっている私の肩へポンと手をのせた
「ノートンさんは、無事でしょうか！？」
「大丈夫なの！イライさんが助けてくれたなの…！」
エマは立ち上がり、指を指した先には
フクロウを片腕に乗せたノートンが立っていた
少し破けた服が痛々しいが、大きな怪我は無さそうで安堵した
「皆無事でよかった…！」
緊張と不安から解放された私は、大きく息を吐いた
先ほどまで存在していた竜巻はそこにはなく、真っ赤な光と沈みかけた夕日が私達を照らす
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「さぁ、雨で濡れてしまったことだし、後片付けは後でやろう。」
ジョゼフは仕切り直すように明るく振る舞う
「とりあえず、お風呂にはいるなの！」
肌に張り付く服を鬱陶しそうにエマはあおいだ
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「…ジョゼフさん、Aさんの件は一筋縄では上手くいかない気がするんです。」
エマとAを見送った後、2人は声をひそめて話していた
「Aさんを殺したいだけなら、あのような回りくどいことをする必要はない。…それに、わざと僕が打開できるような方法で奇襲をかけたように見えたんだ。」
ノートンは鋭い目つきで夜空を仰いだ
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あまね(プロフ) - めちゃくちゃ好きです😭 (4月27日 16時) (
レス) @page48 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 続きが気になります (1月8日 8時) (レス) @page45 id: 8dd546cbdc (このIDを非表示/違反報告)
おかさん(プロフ) - 今更ではありますが、更新、楽しみに待ってます… (2022年10月20日 5時) (レス) id: 48fcbe9d4c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - アリスさん» 作者さんでもないのに横からすいません。その文を見た時にドキッとしてしまいました...確かに私たちが楽しんで読み進めれば主人公はその分酷い目にあう。そんな発想はなかったのでまた違う面白さが見えてきました！ありがとうございます (2019年12月14日 0時) (レス) id: 31f2218efb (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 初コメ失礼します。個人の感想ですが、何かこの作品を読んでいると犯人は私たち読者？と思いました。主人公は刺激を求めて、私たちはドキドキを求めるみたいな。この作品は私たちが楽しめば楽しむ分だけ主人公に色々な出来事が起こると思いました。変な文ですみません。 (2019年9月25日 2時) (レス) id: cf8111877c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむちゃん | 作成日時：2019年7月4日 19時
