天使(仮)の人生は平穏無事とはいかない。【オリオンの刻印】 (ページ35)

今日:22 hit、昨日:13 hit、合計:188,560 hit

34、全員でイナズマジャパンページ35

イナズマジャパンの選手たちはその後、スタジアム内の専用更衣室で勝利の余韻に浸っていた。

趙金雲「見事な勝利、おめでとうございまーす！」

勝利を収めたイナズマジャパンに、監督、コーチ、マネージャー共々盛大な拍手を送った。

歓喜の声が更衣室に響く中、豪炎寺は椅子に腰掛けて怪我の処理をしてもらっていた。

スタッフ「詳しいことは検査をしなければ分かりません。ですが、回復に時間がかかるのは間違いないですね」

豪炎寺「…そうですか…」

救急箱を片付けたスタッフは「失礼します」と告げ、礼をして更衣室を後にした。

円堂「豪炎寺」

そこへ円堂が豪炎寺の名前を呼び、他のメンバーもそちらを向いた。

豪炎寺「お前と世界のフィールドに立ったっていうのにな」

豪炎寺は残念そうに小さく笑った。

円堂「まだ始まったばかりだ。豪炎寺が戻るまでは絶対に俺たちで何とかするさ」

豪炎寺「このチームなら、もっと前へ進んでいける」

明るく頼もしい笑顔を見せた円堂に豪炎寺もつられて笑みをこぼし、告げた。

円堂「俺たちは全員でイナズマジャパンだ。豪炎寺、しっかり治して来いよ」

円堂を始めとする仲間たちに励まされた豪炎寺の顔には元気が戻っていた。

仲間たちもそんな豪炎寺を優しく見守っていた。

Aもそんな豪炎寺たちを見て嬉しそうに微笑むが、やはりまだこの大会へ対する違和感をぬぐいきれていなかった。

少なくとも分かるのは、自分が今やるべきこと。

豪炎寺さんの分まで、少しでもその穴を埋められるように力をつけないと…。