27、とんだご挨拶(回想) ページ28
その後も無敵ヶ原は次々にラフプレイを仕掛けてきた。
6人がかりでもボールに触れることもままならなかった。
貴女「ぐっ⁉」
基山「西村さん！」
Aに対しても躊躇なくボールを当てに来る始末。
そのたびにタツヤ達から心配の声が飛ぶ。
6人ともなすすべもなく痛めつけられ、倒れ込んでしまう。
貴女「…ったぁ〜…。」
ボールを当てられた箇所を抑えつつゆっくりと起き上がるA。
氷浦「…！A！無理するな…！」
貴女「…大丈夫…。…ちょっと君ねぇ！限度ってもんがあるでしょ⁉」
無敵ヶ原「君達に力がないからじゃないですか？」
無敵ヶ原はAの前に立って言った。
貴女「な…」
Aはまだ立つことができない為、見下ろされる形になっている。そのせいでますます頭に血がのぼる。
無敵ヶ原「っていうか何で貴方がこいつらと一緒なんですか」
貴女「…あれ？」
その時Aはこの少年に既視感に近いものを覚えた。
この小柄さに、この声。
貴女「…あれ…あなた…どこかで…」
Aがそう言うと、無敵ヶ原はほんの少しだけ動揺したように目を見開いた…気がした。
灰崎「…お…おい！そいつから離れろ…！」
息を整えながら声を出す灰崎。
無敵ヶ原は再び足元にボールを置いた。
無敵ヶ原「さあて…」
とどめを刺しに行くかのような体制に入ったその時。
趙金雲「皆さーん！」
遠くから趙金雲の呼び声が聞こえた。
無敵ヶ原「…邪魔が入ったか。今日はこの辺で勘弁してやる。命拾いしたな！」
そう言いながら無敵ヶ原は去っていった。
ーー
それで、今に至るわけ。
大谷「そんなことが…」
貴女「まったくとんだご挨拶をしてくれたものですよ！」
その時のことを思い出してAは怒りを隠せない。
あの後、タツヤとも一緒に考えてみた。彼が一体何者だったのか。
敵のスパイなのか、そもそも協会に登録されている選手なのか…。
どんな考察をしてみても、やっぱり分からなかった。
神門「あ…もしかしてそれで？」
貴女「そうかも。あの子にさんざんやられたから、皆体が条件反射で敵のラフプレイをかわしていたのかなって」
明日人たち5人もそのことに気づいたらしく、何か作戦を立てていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 139人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅葉 | 作成日時：2019年5月27日 23時
